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公開日:2012.05.21/更新日:2015.07.24

【繊維鑑別・混用率】繊維鑑別

目的

生地あるいは製品を構成する繊維の種類を調べるために行う試験です。試験結果は繊維の名称のみとなります。


試験方法

「JIS L 1030-1 繊維製品の混用率試験方法―第1部:繊維鑑別」に基づいて試験を実施します。繊維鑑別試験には8種類の試験方法があり、これらを組み合わせて繊維の鑑別を行います。

①顕微鏡試験

顕微鏡用いて倍率約100~500倍で繊維の側面及び断面を観察します。

【顕微鏡】

【繊維側面の観察(レーヨン)】

fibre_identification.1.jpg


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②よう素―よう化カリウム溶液による着色試験

繊維状にほぐした試料をよう素―よう化カリウム溶液に30秒から1分間浸せきした後、十分水洗して繊維の着色状態を肉眼又は顕微鏡下で観察します。

【着色後の繊維側面の観察(レーヨン)】

fibre_identification.3.jpg



③燃焼試験

試料が糸の場合はそのまま、繊維の場合は適当な大きさに束ね、炎に近づけたとき、炎の中及び炎から離れたときのそれぞれの繊維の状態、煙のにおい及び灰の状態を観察します。

【燃焼試験の様子】

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④各種試薬に対する溶解性試験

試験管に試薬と試料を入れ、所定の温度で所定の時間処理し、各種試薬に対する繊維の溶解性を観察します。

【次亜塩素酸ナトリウム溶液による羊毛の溶解】

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気泡を発生させながら羊毛が溶解している様子

⑤赤外吸収スペクトルの測定試験

赤外分光光度計を用いて、試料の赤外吸収スペクトルを測定し、各種繊維の赤外吸収スペクトル(標準見本)と比較することで繊維を鑑別します。

【赤外分光光度計】

【赤外吸収スペクトルグラム(ポリエチレン)

fibre_identification.6.jpg


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⑥繊維中の塩素の有無の試験

しゃく熱銅線に試料を付け、ガスバーナーの酸化炎中に入れたとき、緑色の炎を生じれば繊維中に塩素があるものと判断します。塩素を含む繊維としては、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アクリル系、ポリクラールが該当します。ただし、アクリル系繊維にはタイプによって塩素を含まないものがあり、また、アクリル繊維にはタイプによって塩素を含むものがあるので注意が必要です。



⑦繊維中の窒素の有無の試験

試験管中にソーダ石灰又は水酸化ナトリウムと酸化カルシウムとの混合物(質量比1:1.4)を入れ、少量の試料を加えて試験管の底を熱し、管口に純水で湿らせた赤色リトマス紙を当てたとき、青変すれば繊維中に窒素があるものと判断します。窒素を含む繊維としては、絹、毛、ナイロン、アクリル、アクリル系、ポリウレタン、アラミド(A、B及びCタイプ)が該当します。



⑧キサントプロテイン反応試験

顕微鏡下でスライドグラスに試料を載せ、硝酸を滴下したときに繊維が黄色となり、次いでアンモニアで中和したときにだいだい色になれば、繊維中にたんぱく質が存在するものと判断します。たんぱく質を含む繊維としては、絹、毛、プロミックスが該当します。



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