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公開日:2015.07.14/更新日:2016.10.11

【物理的性能】摩耗強さ

目的

摩耗強さとは、生活活動の中で摩擦作用を受けて生地が摩耗した(表面がすり減った)際の、破れ易さを評価するために行う試験です。表面の毛羽立ち等の外観変化が起こりやすいかどうか等も評価します。衣料や寝装品、カーペットは、日常生活の中で多くの摩擦作用を受けています。

摩耗強さは衣料品の重要項目?

布は摩耗すると形態的・機能的な性能が低下し、その結果強さが低下します。例えばセーターのひじ部分、ズボンのすそ、シーツなどは、摩耗によって薄くなり、損傷することがあります。日常の衣服着用中に起こる、摩耗現象の結果からも、衣料品の摩耗は重要項目であることがわかります。

試験方法

「JIS L 1096織物及び編物の生地試験方法」に基づいて試験を実施します。摩耗強さ試験には製品の中での使用部位や素材、目的に応じて、A法からF法までの試験方法があります。ユニバーサル形は一般の織物、ユニフォーム形は一般の編物、マーチンデール形は毛の織編物によく使われます。

①A法(ユニバーサル形法)

ユニバーサル形摩耗試験機を用いる方法で、以下の3種類の試験があります。

1.A-1法(平面法)

主に織物及び編物の衣類着用時のひじ、ひざ、尻などの平面に対する摩耗強さを評価する方法。

2.A-2法(屈曲法)

主に織物の衣類着用時のひざ、ひじなどの屈曲する部分の摩耗強さを評価する方法。

3.A-3法(折目法)

主に織物及び編物の衣類着用時のそで口、えり、ズボンの折目部分などの摩耗強さを評価する方法。

【ユニバーサル形摩耗試験機】

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②B法(スコット形法)

スコット形摩耗試験機を用い、主に織物のボンディング素材やコーティング素材のもみ作用に対する摩耗強さを評価する方法。

【スコット形摩耗試験機】

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③C法(テーバー形法)

テーバー形摩耗試験機を用い、主に織物及び編物の敷物のような厚地の試料の摩耗強さを評価する方法。

【テーバー形摩耗試験機】

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④D法(アクセレロータ形法)

アクセレロータ形摩耗試験機を用い、織物及び編物のごく自然に常時加わる弱い摩擦に対する摩耗強さを評価する方法。

【アクセレロータ形摩耗試験機】

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⑤E法(マーチンデール法)

マーチンデール摩耗試験機を用い、主に毛素材を使用した織物及び編物の摩耗強さを評価する方法。

【マーチンデール摩耗試験機】

abrasion.5.jpg

⑥F法(ユニホーム形法)

ユニホーム形試験機を用いる方法で、以下の2種類の試験があります。

 

1.F-1法(スチールブレード法)

主に靴下のつま先やかかと部の摩耗強さを評価する方法。

 

2.F-2法(研磨紙法)

主に編物のひじ、ひざ、内またなどの摩耗強さを評価する方法。

【ユニホーム形試験機】

abrasion.6.jpg
試験機の種類
摩擦方向
方法
評価
織物
編物
ユニバーサル形 平面摩耗 試験面の多方向 A-1法 破壊までの回数 破壊までの回数
屈曲摩耗 試験面の一方向 A-2法 破壊までの回数
折目摩耗 試験面の一方向・多方向 A-3法 破壊までの回数 破壊までの回数
スコット形 試験面の一方向 B法 破壊までの回数
テーバ形 試験面の一方向 C法 質量の減量、厚さ減少率、 引張り強さ低下率、外観変化 質量の減量、厚さ減少率
アクセレロータ形 全方向ランダム D法 質量減少率 質量減少率
マーチンデール形 試験面の全方向 E法 エンドポイントまでの回数 エンドポイントまでの回数
ユニホーム形 スチール
ブレード法
試験面の全方向 F-1法
(スチールブレード法)
摩耗で孔があき、機械が停止したときの回数
研磨紙法 試験面の全方向 F-2法
(研磨紙)
摩耗で孔があき、機械が停止した時の回数

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