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公開日:2013.10. 4/更新日:2016.04. 1

【化学分析】ホルムアルデヒド・VOC放散速度試験(小形チャンバー法)

目的

家具、カーテン・カーペット、建築資材(壁紙・合板・MDF、塗料等)を対象に、試料から放散される

ホルムアルデヒドを含む揮発性有機化合物(VOC)の放散速度を測定する試験です。

一定の換気量のもとで測定を行うので、実際の居住環境を想定した試験が可能です。

 voc_small_chamber_01.jpg

試験方法

「JIS A 1901建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他の

カルボニル化合物放散測定方法-小形チャンバー法」に基づいて試験を実施します。

試料を小形チャンバーの中央に設置し、一定の換気量のもとで試験を開始します。

試験開始から1日、3日、7日、14±1日、及び28±2日経過後に空気捕集を行い、揮発性有機化合物

の濃度を測定します。指定の日数での測定も可能です。測定にはガスクロマトグラフ質量分析装置

(GC-MS)と高速液体クロマトグラフ分析装置(HPLC)を用います。

 

【測定項目】

・アルデヒド類・・・ホルムアルデヒド(※)、アセトアルデヒド

・VOCs・・・トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、テトラデカン、パラジクロロベンゼンを含む

 41成分、TVOC(トルエン換算)

・農薬類・・・クロルピリホス、フェノブカルブ、ダイアジノン

・フタル酸エステル類・・・DBP(フタル酸ジ-n-ブチル)、DEHP(フタル酸ジ-2-エチルヘキシル)

※ シックハウス症候群への対策として、平成15年7月1日から改正建築基準法が施行されました。

 ホルムアルデヒドを発散する建材は、以下のような制限が設けられています。

建築材料の区分

ホルムアルデヒドの

放散速度[μg/m2h]

表示

内装仕上げの制限

規制対象外

5 以下

F☆☆☆☆

使用面積

制限なし

第3種

5~20

F☆☆☆

使用面積

制限あり

第2種

20~120

F☆☆

第1種

120超

表示なし

使用禁止

 

 

【補足】

■揮発性有機化合物

 揮発性有機化合物とは、揮発しやすい有機化合物の総称です。

 化学的な分類では、50℃~250℃程度の沸点で種類はかなり多く、代表的な化合物としては

 塗料等の溶剤によく使用されるトルエンやキシレンなどが挙げられます。

 また、揮発性有機化合物には木材の臭いの成分なども含まれます。

 ホルムアルデヒドも広義では揮発性有機化合物になりますが、かなり揮発性が高いため

 超揮発性有機化合物や高揮発性有機化合物と呼ばれています。

 

分類 略記 沸点範囲(℃)
超揮発性有機化合物
揮発性有機化合物
VVOC
VOC
<50
50-260
半揮発性有機化合物 
粒子状物質

SVOC
POM

260-380
380<

※各団体によって沸点範囲の値の取扱いは多少異なります。

 

 

■試料負荷率

 試料負荷率とは、試験片の表面積と小形チャンバー容積との比率を示しています。

 ボーケンでは試料負荷率を2.2 [m2/m3]に設定し、試験を行っています。

 これは、6畳相当の部屋一面に試料を設置している条件とほぼ同等であり、最も厳しい条件を

 想定した試験となっています。

 

 

■ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)

ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)は、ガスクロマトグラフ(GC)と質量分析装置(MS)を結合した複合装置であり、一般にGC-MS(Gas Chromatograph-Mass Spectrometry)と呼ばれています。

分析対象成分は、揮発性有機化合物(トルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン等)です。分析の原理としては、多成分混合揮発性試料を注入口で気化し、キャリアーガス(移動相)により ガスクロマトグラフ(GC)部分のキャピラリ-カラム(固定相)に導入します。

それぞれの化合物の保持時間の差を用いて試料の分離を行い、質量分析装置(MS)部分で分離された各成分の定性を行い、検出されたイオンの強度により定量分析を行います。

voc_small_chamber.2.jpg

■高速液体クロマトグラフ分析装置(HPLC)

高速液体クロマトグラフは、一般にHPLC(High Performance Liquid Chromatography)と呼ばれています。

分析対象成分は、カルボニル化合物(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等)です。

分析の原理としては、充填剤を詰込んだカラム(固定相)に水や有機溶媒などの液体(移動相)を流しながら、移動相にサンプルを混ぜて固定相を通過させます。

すると、両相に対する分配平衡や分子の大きさ等の化学的・物理的特性により、固定相上を移動する速度に差が生じます。

この原理を利用してサンプルの成分分離を行い、紫外・可視吸光(UV)の検出器で定性、定量分析を行います。

voc_small_chamber.3.jpg
 
【試験体を送って頂く際の梱包状態】
試験体をアルミ箔で覆い、更に上からポリ袋で包み密封状態にし御送りください。
post_1_10.jpg

 

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