| GC/MS装置は2つの装置から構成されています。ガスクロマトグラフ部分(GC)ではそれぞれの化合物の保持時間の差を用いて試料の分離をおこない、質量分析計部分(MS)では分離がおこなわれた成分の検出をおこないます。
試料はまずガスクロマトグラフ部分に導入される。ここではキャピラリーカラムと呼ばれる細長いガラス製の管の中を試料は流れていく。カラム内壁には固定相の処理が施されており、個々の化学物質ごとに固定相との分配平衡定数が決まっていることより分離が可能となる。つまり、固定相に吸着する割合が低い成分ほどカラム内にとどまる時間が短くなる、その結果移動度が大きくなり、反対に吸着する割合が高いほど移動度は小さくなる。その結果出口部分には移動度の大きな成分ほど早い時間に、逆に移動度の小さな成分ほど遅い時間に到達する。また、化合物ごとに移動度が決まっており、この検出時間の差を利用して定性分析をおこなう。
次にGC部分で分離がおこなわれた各成分は質量分析装置に導かれる。質量分析装置には様々なタイプがあるが、基本的には物質固有の質量の差によって分析が行われる点では同じである。その中で、現在ボーケンにて使用している質量分析計は四重極型と呼ばれるものである。これは断面が双曲線の向かい合った電極を2組用意し、それぞれに直流・交流電圧を重畳印加し、この中の空間にフラグメントが導入されると、そのときの条件にあったフラグメントイオンのみ通過することになる。この原理を利用して試料に含まれる化学物質を計測する。
この二つの分析手法を組み合わせることにより、ダイオキシンや有機塩素化合物等の分離検出に有効な測定方法とされている。その理由としては
1)全イオンクロマトグラフ(TIC)によって、感度よく検出することが可能である
2)特定質量数の成分のみのクロマトグラフ(SIM)により、バックグラウンドをカットした
クロマトグラムを測定できるので、SN比(目的物質のシグナルとノイズの比)が非常に良好である。
といった点が挙げられる。
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