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公開日:2012.05.21/更新日:2016.08.10

【各種機能性】紫外線遮蔽率

概要

1. 紫外線遮蔽率とは?

紫外線をどれだけ遮るか表している値です。紫外線遮蔽加工が施されているものの方が、未加工品よりも遮蔽率が高くなります。



Q.紫外線のUV-A、 UV-B、UV-Cってなに?

地表に届くのはA波とB波のみです。B波の作用はA波の1,000倍強いので、日焼け(サンバーン)の原因となります。

<地上に届く紫外線>
UV-A:大気圏で殆ど吸収されずに地表に達する。肌深部の真皮層に到達。メラニン色素の増加による皮膚の黒化作用を伴う。

UV-B:オゾン層の増減により、地表に達する量が変動する。作用はUV-Aの1,000倍。肌の表皮層に作用し、日焼け(サンバーン)を起こし、色素沈着を促進させる。

<地上に届かない紫外線>
UV-C:オゾン層によりほぼ吸収されてしまうため、地上には殆ど到達しない。最も危険で殺菌光線と呼ばれる。

2. 紫外線が一番強い時間帯と時期は?

紫外線は、①1日間:午前10時~午後2時 ②1年間:春~夏もっとも強くなります。オゾン層は紫外線の量を減らすフィルターのようなもの!フィルターが厚ければ厚いほど、地表に届く紫外線の量は少ない、ということです。 太陽の位置と大気の層(オゾン層など)の関係は以下の図の通りです。

3. 紫外線遮蔽加工とは?

紫外線の遮蔽率を向上させた素材です。以下の①と②などにより、生地を透過する紫外線を遮蔽(カット)する加工をいいます。日焼けだけでなく、肌の老化やシミ、ソバカス、皮膚がんなどの原因になる紫外線が、肌に直接作用するのを防ぎます。原理は化粧品の日焼け止めと同じです。
①UVを反射させる微粒子(金属やセラミック)の練り込み
紫外線散乱剤・・・無機物の超微粒子などの光の表面反射・散乱効果を利用する。

(二酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、カオリンなど)

②UV吸収剤での後加工
芳香族化合物など・・・紫外線を吸収して微小な熱エネルギーに変換して放出する。

(サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、安息香酸系、シアノアクリレート系)

4.生地が紫外線を遮蔽しているかどうかの効果は、どうやって確認しているの?

紫外線遮蔽率の評価方法としては、紫外線遮蔽率測定とUPF評価があります。

試験方法

1.試験の種類

紫外線遮蔽率測定とUPF評価の2種類があります。 どちらの試験とも、生地によって異なる試験方法を使用するというものではありません。但し、国内向け製品では①紫外線遮蔽率測定(アパ対協ガイドライン)、海外向けの製品では②UPF評価(オーストラリア/ニュージーランド規格 AS/NZS 4399)を使用して評価している傾向にあります。

2. 紫外線遮蔽率測定(アパ対協ガイドライン)

●測定方法
測定波長領域280~400 nmにおいて、分光光度計を用いて、試験片に照射した紫外線の透過率(%)を測定します。

●算出方法
下記の式に従い遮蔽率(%)を算出します。
遮蔽率(%)=100-透過率 (測定波長領域における平均値として算出)

【参考】紫外線の種類と皮膚への影響
UV-A
(320~400nm)
肌深部の真皮層に到達。雲・霧・窓ガラスも透過。
メラニン色素の増加による皮膚の黒化作用を伴う。
UV-B
(280~320nm)
肌の表皮層に作用し、サンバーンを起こし、色素沈着を促進させる。
作用はUV-Aの1000倍。
UV-C
(200~280nm)
有害であるが大気中で吸収され、地上には到達しない。

●評価基準
加工品の透過率が未加工品の透過率の50%(半分)以下で、且つ、遮蔽率が
90%以上 ・・・ A級
80%以上 ・・・ B級
50%以上 ・・・ C級

●例えば・・・
未加工品:紫外線遮蔽率90.4%➡透過率9.6%
加工品:紫外線遮蔽率97.2%➡透過率2.8%
(条件1)加工品の透過率が未加工品の50%以下であること
=9.6÷2=4.8%
=加工品の透過率2.8%は 4.8>2.8なので、加工効果あり

(条件2)条件1を満たしたうえで、
遮蔽率90%以上:A級
   80%以上:B級
   50%以上:C級
=加工品は97.2%、97.2>90なので、A級と判定されます。

3.UPF評価(オーストラリア/ニュージーランド規格 AS/NZS 4399)

●測定方法
測定波長領域290~400 nmにおいて、分光光度計を用いて、試験片に照射した紫外線の波長毎の透過率(%)を測定します。5mm刻みで測定し、UPF値で評価します。

Q. UPF値とは?
UPF:Ultraviolet Protection Factor
遮蔽されていない肌(裸の時)に対する影響に比べて、布で影響を低減させている程度を示すものをいいます。
例えば、UPF 10は影響度1/10を意味しています。
UPF 50と記載されていた場合、影響度1/50ということです。
UPF50の表示は、何も肌につけていない状態では15分間で日焼けする日差しを、15分×50(UPF値)=約750分間(12時間30分間)浴び続けないと同程度の日焼けをしないということを意味しています。
最近ではスポーツウェア、化粧品、日焼け止めにも表示されています。

●算出方法
紫外線の肌に対する影響は波長毎に異なり、太陽光の地上に達する強さも波長毎に異なります。それらの影響を加味するために、各波長の透過率に所定の係数をかけて、UPF値を算出します。
人体に影響の大きい波長域(UV-B)の遮蔽率が高ければ、平均値が同じでもUPF値は高くなります。
UVR:紫外線の領域280~400nm
UVA:紫外線の領域315~400nm
UVB:紫外線の領域280~315nm

●評価基準
UPF範囲 遮蔽部類 UPF評価
15~24 Good protection 15, 20
25~39 Very Good protection 25, 30, 35
40~ Excellent protection 40, 45, 50, 50+


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