業務案内 医薬品中の元素不純物分析(ICH-Q3D)始めました! 2021/8/5 第十八改正日本薬局方(2021年6月7日告示)において、「医薬品中の元素不純物の管理」は通則として収載されました。※1対象元素不純物に関しては、一般試験法記載の方法に従い十分なリスクアセスメントが求められています。告示施行後、36か月までに対応することが必要です。また、「医療用医薬品に係る元素不純物の取扱いに関する質疑応答集について(Q&A) (2020年12月28日)」によれば、当面の間は医療用医薬品のみに適用されます。※2※1日本薬局方の製剤は、原則として一般試験法の元素不純物に係る規定に従って適切に管理を行う。また、製剤、原薬及び添加剤などにおいて、当該管理を行った場合には、医薬品各条などで規定された重金属、ヒ素など元素不純物の管理は要しない。※2「新薬局方の通則34において、日局の製剤は、原則として一般試験法の元素不純物に係る規定に従って適切に管理を行うこととされているが、要指導医薬品及び一般用医薬品については、当面の間適用しない。」 対象となる24元素はその毒性から4クラスに分類され、投与経路から1日許容曝露量(PDE)が定められています。 リスクアセスメントにおいて考慮すべき元素 元素 クラス 評価 As、Cd、Hg、Pb 1 ヒトに対する毒性元素全ての投与経路で評価が必要 Co、Ni、V 2A 天然に存在し、全ての投与経路で評価が必要 Ag、Au、Ir、Os、Pd、Pt、Rh、Ru、Se、Tl 2B 意図的に添加された場合は評価が必要 Ba、Cr、Cu、Li、Mo、Sb、Sn 3 比較的毒性が低い 経口剤:意図的に添加されない限り評価不要 注射剤、吸入剤:評価が必要 元素不純物のPDE値 元素 クラス 経口製剤のPDE値 注射剤の PDE値 吸入剤の PDE値 μg/day μg/day μg/day Cd 1 5 2 3 Pb 1 5 5 5 As 1 15 15 2 Hg 1 30 3 1 Co 2A 50 5 3 V 2A 100 10 1 Ni 2A 200 20 5 Tl 2B 8 8 8 Au 2B 100 100 1 Pd 2B 100 10 1 Ir 2B 100 10 1 Os 2B 100 10 1 Rh 2B 100 10 1 Ru 2B 100 10 1 Se 2B 150 80 130 Ag 2B 150 10 7 Pt 2B 100 10 1 Li 3 550 250 25 Sb 3 1200 90 20 Ba 3 1400 700 300 Mo 3 3000 1500 10 Cu 3 3000 300 30 Sn 3 6000 600 60 Cr 3 11000 1100 3 管理閾値はPDE値の30%とされており、試料に適した前処理と精度の高い分析技術が求められます。ボーケンでは主にマイクロ波加熱分解とICP-MSを用いて以下の項目を試験実施します。・24元素スクリーニング・試験法検討及び設定・分析法バリデーション・定量試験 マイクロ波加熱分解装置 誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS) 試験の流れ お問合せお問合せフォーム、電話、メールにてお伺いいたします。24元素スクリーニング必要に応じてスクリーニング分析を実施します検討試験・分析法バリデーション 必要に応じて試験法検討・分析法バリデーションを実施します試験実施ご依頼に応じた試験を行います。報告書作成ご要望よっては御社のフォーマットでご報告します。 元素不純物試験についてのお問い合わせ ボーケン品質評価機構 認証分析センター(化粧品グループ) お問い合わせフォームはこちら