トピック No475_より良いものづくりのために 染色・プリントの事故事例 -水道水- 2025/10/15 ものづくりにおいて染色やプリントには多くの手法や工程があり、注意すべきポイントもさまざまです。本シリーズでは、染色やプリントに関するトラブル事例をご紹介していきます。 現象:洗濯後、部分的に変色が発生 ある製品において洗濯をしたところ、部分的に赤みがかった変色が発生してしまった。 原因:水道水中の活性塩素による影響 調査の結果、変色の主な要因は「水道水中に含まれる活性塩素」でした。加えて、使用された生地の塩素処理水に対する染色堅牢度が低かったことも影響したと考えられます。 対策:3つのポイントで品質リスクを軽減 事前試験の徹底製品化前に「塩素処理水堅牢度試験」を実施し、素材の耐久性を確認する(特にセルロース系素材)フィックス処理の導入フィックス処理(塩素堅牢度向上剤)を施し、耐久性を強化する。ケアラベルでの注意喚起「長時間の流水すすぎはお避けください」など、消費者へ情報提示する 染色・プリントにおける品質トラブルは、消費者の満足度だけでなく、ブランドの信頼にも大きく関わります。だからこそ、「なぜ起きたのか」「どう防ぐか」を常に考えながら、より良いものづくりを目指していくことが求められます。 PDF記事 PDF記事はこちら 過去の記事 ・No425【分散染料の移行昇華】はこちら・No434【フロッキーの脱落】はこちら・No440【箔の剥がれ】はこちら・No443【剥離】はこちら・No449【融着】はこちら・No454【色なき】はこちら・No458【汗耐光】はこちら・No466【イサチン黄変】はこちら・No468【漂白】はこちら・No471【耐光】はこちら お問い合わせ 名古屋試験センターTEL:052-231-0861(担当:尾池)こちらのお問合せフォームよりご連絡ください。