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お知らせ

No479_より良いものづくりのために 染色・プリントの事故事例 -移染-

ものづくりにおいて染色やプリントには多くの手法や工程があり、注意すべきポイントもさまざまです。本シリーズでは、染色やプリントに関するトラブル事例をご紹介していきます。

現象:洗濯後、部分的に色移りが発生

購入後初めて洗濯したら、左右カフス部分に色移りが発生した

原因:湿潤状態でのアイロン処理による影響

調査の結果、移染の主な要因は「湿潤状態でアイロン処理を行ったこと」でした。
別布に使用された染料が、水分・熱・圧力の影響によりで本体に移染したと考えられます。

対策:3つのポイントで品質リスクを軽減

  1. 事前試験の徹底
    本体生地、別布それぞれの堅牢度だけでなく、生地の相性の確認が重要
  2. 湿潤状態でのアイロン処理やプレス処理を避ける
    消費者へ情報提示する。
  3. ソーピング処理(洗浄)を十分に行い、未固着染料を除去する

染色・プリントにおける品質トラブルは、消費者の満足度だけでなく、ブランドの信頼にも大きく関わります。だからこそ、「なぜ起きたのか」「どう防ぐか」を常に考えながら、より良いものづくりを目指していくことが求められます。

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過去の記事

・No425【分散染料の移行昇華】はこちら
・No434【フロッキーの脱落】はこちら
・No440【箔の剥がれ】はこちら
・No443【剥離】はこちら
・No449【融着】はこちら
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