トピック No479_より良いものづくりのために 染色・プリントの事故事例 -移染- 2025/11/17 ものづくりにおいて染色やプリントには多くの手法や工程があり、注意すべきポイントもさまざまです。本シリーズでは、染色やプリントに関するトラブル事例をご紹介していきます。 現象:洗濯後、部分的に色移りが発生 購入後初めて洗濯したら、左右カフス部分に色移りが発生した 原因:湿潤状態でのアイロン処理による影響 調査の結果、移染の主な要因は「湿潤状態でアイロン処理を行ったこと」でした。別布に使用された染料が、水分・熱・圧力の影響によりで本体に移染したと考えられます。 対策:3つのポイントで品質リスクを軽減 事前試験の徹底本体生地、別布それぞれの堅牢度だけでなく、生地の相性の確認が重要湿潤状態でのアイロン処理やプレス処理を避ける消費者へ情報提示する。ソーピング処理(洗浄)を十分に行い、未固着染料を除去する染色・プリントにおける品質トラブルは、消費者の満足度だけでなく、ブランドの信頼にも大きく関わります。だからこそ、「なぜ起きたのか」「どう防ぐか」を常に考えながら、より良いものづくりを目指していくことが求められます。 PDF記事 PDF記事はこちら 過去の記事 ・No425【分散染料の移行昇華】はこちら・No434【フロッキーの脱落】はこちら・No440【箔の剥がれ】はこちら・No443【剥離】はこちら・No449【融着】はこちら・No454【色なき】はこちら・No458【汗耐光】はこちら・No466【イサチン黄変】はこちら・No468【漂白】はこちら・No471【耐光】はこちら・No475【水道水】はこちら お問い合わせ 名古屋試験センターTEL:052-231-0861(担当:尾池)こちらのお問合せフォームよりご連絡ください。