浸せき法
目的
洗濯などによって生地の製造工程で受けた歪み(残留歪み)が元に戻ろうとしたり、繊維が膨潤したりすることで、生地に起きる寸法変化の程度を確認するために行う試験です。
浸せき法は機械的、物理的な作用(もみ、たたき等)を受けないため、実用とは異なりますが、生地そのものの寸法変化の挙動が把握でき、データ管理としては有効です。
試験方法
「JIS L 1096織物及び編物の生地試験方法」に基づいて試験を実施します。
生地を所定の大きさに裁断し、たて方向及びよこ方向に3対以上の印を等間隔につけ、以下の条件で試験を実施します。試験前後の測定区間の長さを測定し、寸法変化率を計算します。
試験の種類 |
処理液 |
洗い |
すすぎ |
乾燥 |
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温度 ℃ |
時間 min |
温度 ℃ |
時間 min |
|||
A法 |
常温水 |
25±2 |
30 |
- |
- |
脱水後平干し |
B法 |
沸騰水 |
沸騰 |
30 |
- |
- |
|
C法 |
0.05%非イオン界面活性剤液 |
25±2 |
30 |
- |
- |
|
D法 |
0.5%石けん液 |
50±2 |
20 |
50±2 |
20 |
【試験中の様子】