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中性塩水噴霧試験

目的

塩分を含んだ空気中に晒される事が想定される金属材料・部品や、めっき・塗装が施された材料・部品等に対し、耐食性(=耐腐食性、防錆性)の度合いを評価する為の試験です。 *ボーケン保有の装置では塩水噴霧(中性塩水のみ対応)の他、(より実環境に近い条件として)乾燥・湿潤などの各種試験条件を、任意の順序・時間で組み合わせ設定する「複合サイクル試験」も可能です。

試験概要

試験槽内で塩水を霧状にして空間に漂わせ、試験サンプルを試験槽内に一定の温度で放置した後、サンプル表面の腐食・錆・変色・剥離・膨れ等の発生度合いを評価します。

<試験処理時の槽内イメージ>
sounai.png
<(参考)試験処理前後のサンプル>
shikensample.png

※サンプルの材質:鋼板 ※スガ試験機㈱ホームページより引用

評価方法

  • 試験サンプル表面の、腐食発生状況の外観観察 及び レイティングナンバーによる錆発生程度の判定。
    ※レイティングナンバー(R.N)とは、金属材料に発生した点状の腐食(さび)の程度を表す単位(RN.10:腐食少~RN.0:腐食多)で、標準となる写真及び図表が、JIS G 0595やJIS H 8502等に記載されています。
  • 試験サンプルの腐食減量(g/㎡)測定 等
  • 評価の目安

    試験サンプルの材質や使用用途(設置環境や設置角度等)により異なる。
    ※判定基準は完成車メーカーによって異なります。

    装置仕様

    ■ISO・JIS・JASO規格のサイクル試験方法に対応。急速温度調節が可能です。
    ■ISO推奨の噴霧塔方式を採用しており、噴霧分布の均一性に優れています。

    中性塩水噴霧試験

    メーカー:スガ試験機(株)
    型式:CYP-90
    塩水噴霧:35・50±1℃ 噴霧液5%中性塩水
    乾燥:(外気温度+10℃)~70±1℃
    湿度25±5%rh(60℃において)
    湿潤:(外気温度+10℃)~50±1℃
    湿度60~95%rh(50℃において)
    外気導入:約外気温度(温湿度制御なし)
    試験槽内サイズ:約幅900×奥行600×高さ500(mm)
    試験片枚数:58枚(試験片寸法:150×70×1mmの場合)
    保有台数:1台

    中性塩水噴霧試験_試験試験槽内

    ↑試験槽内(真上から撮影)

    中性塩水噴霧試験_試験片設置例

    ↑試験片設置例(標準試験片寸法150×70mmの場合)
    通常は、鉛直方向から15°or 20°傾けて設置します。

    代表的な試験規格

    ※下記規格に規定されている試験方法の内、中性塩水噴霧試験 及び 中性塩水噴霧を含む複合サイクル試験に対応しています。

    分野規格番号規格の名称
    金属・めっき・塗料/塗膜 全般ISO 9227:2012Corrosion tests in artificial atmospheres — Salt spray tests
    金属一般JIS Z 2371:2000塩水噴霧試験方法
    自動車JASO M 609-91自動車用材料腐食試験方法
    JASO M 610-92自動車部品外観腐食試験方法
    めっきJIS H 8502:1999めっきの耐食性試験方法
    塗料/塗膜一般JIS K 5600-7-9:2006塗料一般試験方法-第7部:塗膜の長期耐久性-第9節:サイクル腐食試験方法-塩水噴霧/乾燥/湿潤

    ※上記規格以外にも、ご希望の試験条件等ございましたら、お気軽にご相談下さい。

    お問い合わせ

    岡山生活用品試験センター(担当:井上)
    〒700-0936 岡山市北区富田422-1
    TEL:086-231-2700 FAX:086-231-0050