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試験方法から探す

ウレタンフォームの硬さ(JIS K 6400-2 A法)

目的

家庭用品品質表示法の雑貨工業品品質表示規定において、敷布団の下に敷くウレタンフォームマットレスには、「硬さ」を表示することが義務付けられています。「硬さ」は使用感に直接影響するものであり、消費者が商品を選ぶ上で非常に重要な物性値です。
ここでの「硬さ」は、JIS K 6400-2 A法により得られた数値を表示することとなっており、ボーケンでは硬さの測定を行っております。
また、ウレタンフォームをはじめとする軟質発泡材料はマットレス以外にも自動車座席や椅子・ソファなど様々なアイテムのクッション材として用いられています。

試験方法(JIS K 6400-2 A法:40%定圧縮、30秒後の力を求める方法)

試験片の厚さの70%まで3回圧縮した後、40%まで圧縮したときの力を求めます。

試料サイズ
380mm×380mm(厚さ50mm)
※但し厚さの薄いものは重ねて試験を行います。最終製品については、受渡当事者間で合意された方法によって試験を行います。

予備圧縮
① 試験片の中央に直径200mmの円形加圧板を載せ、5Nの荷重を加えた厚さを初期厚さとします。
② 加圧板を毎分100mmの速さで初期厚さの70%押し込んだ後、直ちに加圧板を戻します。
③ ②の操作をさらに2回繰り返します(合計3回実施)。

測定
予備圧縮後、直ちに加圧板を毎分100mmの速さで初期厚さの40%押し込み、静止後30秒経過した時の力を読み取ります。

試験の様子

表示方法

家庭用品品質表示法における「硬さ」はその数値に応じ次の表に掲げる区分に従い同表に掲げる用語を表示し、数値を括弧書きで付記することとなっています。
※許容範囲:硬さを示す数値に200ニュートンを加えたものの±10%以内

区分用語
110ニュートン以上かため
75ニュートン以上110ニュートン未満ふつう
75ニュートン未満やわらかめ

表示例) 硬さ かため(120ニュートン)

その他の硬さ試験

軟質発泡材料の硬さは、JIS K 6400-2ではA法の他にB法、C法、D法又はE法から選択した方法で求めることができます。いずれも定められた条件下で、試験片に一定の圧縮を加えて得られる力より求められます。

試験の種類

方法

A法

40%定圧縮して30秒後の力を求める方法

B法

25%圧縮して30秒後、40%圧縮して30秒後、65%圧縮して30秒後の力を
各々連続して求める方法

C法

40%定圧縮したときの力を求める方法

D法

25%定圧縮して20秒後の力を求める方法

E法

圧縮たわみ係数※1及びヒステリシスロス率※2を求める方法

※1 圧縮たわみ係数:75%の予備圧縮の後、一定の速度で75%まで圧縮したときの、65%圧縮での力を25%圧縮での力で除した数値。
※2 ヒステリシスロス率:変形及び回復の1サイクルにおける機械的エネルギーの損失率。圧縮たわみ試験を行って得られる力-たわみ曲線から求める。

家庭用品品質表示法におけるウレタンフォームマットレスで表示が義務付けられている「硬さ」は、JIS K 6400-2 A法により得られた数値を表示することとなっています。
※2017年の家庭用品品質表示法の改正に伴い、試験方法がD法からA法への変更となりました。

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