長所
1.優れた強度、伸度を持っており、衣料用合成繊維の中では耐熱性が高い方で、汎用性に富んでいる。
2.熱セット性が高いので、スカートのプリーツ加工等が容易である。
3.水分を吸いにくい(公定水分率 0.4%)ので、乾きが早い。
4.ヤング率が高く、ハリ・コシがあり、濡れても特性が変化しにくいので、シワになりにくく寸法安定性に優れた製品ができる。
5.紡糸しやすく、極細、特殊断面などの異形糸が作られている。
6.アルカリによって繊維表面から溶解し、絹織物からセリシンを除去したときのような軟らかな風合いが得られる(アルカリ減量加工など)。
7.用途、需要量の広がり、製造技術の進歩によって製造コストが低くなりつつある。
短所
1.吸湿性に乏しく夏の高湿期は蒸れやすい。また、冬の乾燥期には静電気が発生しやすい。
2.風合いが単調であり、製品に高級感を求めにくい。
3.紡績糸の織り編み物に毛玉(ピル)が発生しやすい。
4.一般に高温染色が必要であり、発色性はやや悪い。ただし、ポリマー改質、製糸技術、織り編み後の加工技術や天然繊維との巧みな混用により、これらの欠点の多くは解決されている。