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ベッドフレームの強度(JIS S 1102)

目的

ベッドは毎日使用する家具であり、長期間の使用によって「緩み」や「変形」が生じたり、脚部がぐらついたり、床板がきしんだりすると、安心して眠ることができなくなります。こうした不具合は、就寝中の事故につながる可能性があり、安心して使用するためには、構造体に使用上の支障となる欠点がないかを確認することが重要です。

ベッドは大きく マットレス と ベッドフレーム の2つで構成されています。このうちベッドフレームは、ベッドの形状をつくる主要な部品であると同時に、マットレスをしっかり支える役割を担っています。
ベッドフレームに使用される素材には、木材・金属材料のほか、ダンボールや樹脂などもあります。素材の種類や太さ、桟(さん)、梁(はり)、脚の本数、構造やデザインによって、ベッドフレームに求められる強度や耐久性は大きく変わります。
実際に、ベッドでの事故は就寝中に発生することがあり、その多くがベッドフレームに起因しています。重大な事故につながる可能性もあるため、ベッドフレームの強度確認は非常に重要です。

JIS S 1102「在宅用普通ベッド」の規格では、ベッドフレームに関する部位毎の強度試験が設定されています。

・脚部の強度試験
・サイドフレームの強度試験
・受桟の強度試験
・床板の強度試験

これらの試験は、ベッドフレームが日常使用に耐え、安全に長期間使用できるかを確認するための重要な評価項目です。

試験概要

脚部の強度試験

ベッドのデザインにはさまざまな種類があります。脚部が本体と一体化しているものもあれば、後付けで取り付けるタイプもあります。そのため、ベッドの形式によって試験方法が異なります。

ベッドの種類

A形式:ヘッドボード及びフットボードが床面に接していて一体形

B形式:脚が床面に接する形式(床面を脚で受けている)

試験方法

引用規格:JIS S 1102

A形式

床面から60mmの高さの位置(高さが不足の時は最上端)で、ヘッドまたはフットボードの中央部に長さ方向に沿って441Nの水平荷重を反対方向に交互に5秒間10回繰り返します。

B形式

試験体を裏返しにして水平に固定し、各脚の下端から30mmの位置に、長さ方向及び幅方向に沿って294Nの水平荷重を反対方向に交互に5秒間10回繰り返します。

判定基準

脚及び脚の取付部又はヘッドボード・フットボードの取付部に緩み、ぐらつき、変形など、構造体に実用上支障のある欠点が生じないこと。

サイドフレームの強度試験

ベッドのサイドフレームは、ベッドの左右(側面)にある細長い板状のパーツで、ヘッドボードとフットボードをつなぎ、床板(すのこや張り板)を支える等、ベッド全体の強度を保つための重要な役割を持っています。

試験方法

引用規格:JIS S 1102

サイドフレーム両端から50mmの箇所に支点を置き、中央部に長さ200mmの当て板を当て、3000Nまで静かに加圧し、1分間、加圧したまま保持します。
中脚や連結箇所があるものは、最も破壊されやすい箇所を押圧します。

判定基準

部品の緩み、外れ、材料の割れ、き裂など、実用上支障のある欠点が生じないこと。

受桟の強度試験

受桟(うけざん)は、床板などの荷重をしっかりと“受ける”役割を担う細長い支持部材です。「桟(さん)」は横方向の支えを意味し、その名の通り受桟はサイドフレームに水平に取り付けられ、床板を安定して設置するための基礎的な部位です。
水平に設置することで床板のたわみを防ぎ、全体の強度を高める効果があります。その為、安全かつ確実に支えられるか事前に強度を確認する必要があります。

試験方法

引用規格:JIS S 1102

サイドフレームを水平な床面上に固定し、受桟の中央部に長さ200mm の当て板を当てて2000 Nまで静かに加圧し、1分間加圧したまま保持する。

判定基準

受桟の緩み、外れ、サイドフレーム及び受桟の割れ、き裂など、実用上支障のある欠点が生じないこと。

床板の強度試験

サイドフレームや脚部の強度・安定性が十分であっても、床板そのものの強度が不足していては、ベッドフレームとして安全とは言えません。床板は荷重を直接受ける主要部材であり、その耐久性が確保されていなければ、全体の安全性が損なわれます。
また、床板の強度試験は、ベッドの耐荷重を表示する際に一般的に用いられる評価手法です。床板がどの程度の荷重に耐えられるかを確認することで、使用者に対して適切な耐荷重表示を行い、安全性を保証することができます。

試験方法

引用規格:JIS S 1102

床板単体の両端を20mm支持した状態で、300mm×500mmの当て板を500mm辺がベッド長さ方向となるように床板中央部に設置し、当て板を介して、2000Nの力を負荷し、1分間加えた状態で保持する。

判定基準

材料の割れ、折れなど、実用上支障のある欠点が生じないこと。

ボーケンでは、試験条件を準用し、製品状態での試験を実施することも可能です。
ベッドは構造上、部材同士が組み合わさることで所定の強度を発揮する製品が多く、単体部品として分解できない仕様や、分解すると本来の支持条件を再現できない構造も存在します。そのため、製品状態で試験を行うことで、規格が想定する荷重伝達・支持条件を正しく再現でき、分解が困難な製品でも安心して試験をご依頼いただけます。また、完成状態での評価は、実使用時の挙動に即した強度確認につながり、総合的な安全性の把握にも有効です。

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