遮熱性試験(JIS L 1951・ボーケン規格) 2026/5/20 遮熱とは? 遮熱とは、太陽光に含まれる熱エネルギーを遮り、生地下の空間の温度上昇を抑制する機能です。主に、熱エネルギーを吸収または反射する加工によって付与されます。遮熱性は、近年の暑熱対策や熱中症対策製品において重要な評価指標の一つです。 対象アイテム 日傘、帽子、カーテン、衣料品 遮熱性試験(JIS L 1951 生地の遮熱性試験方法) 試験方法 熱線受光体・スペーサー・試験片・試験片ホルダの順に重ね、試験片表面に疑似太陽光(人工太陽照明灯)を照射させたときの温度変化をサーモグラフィにより測定します。 結果 遮熱率(%)、区分記号試験結果は、遮熱率(%)および区分記号で表します。 遮熱率 遮熱率は下記の式により算出されます。S=〔(ΔTb-ΔTs)/ΔTb〕×100 S:遮熱率(%) ΔTs :試験片の平均上昇温度(℃) ΔTb :ブランク試験の平均上昇温度(℃) 区分記号 遮熱率65%以上55%以上65%未満45%以上55%未満35%以上45%未満25%以上35%未満15%以上25%未満15%未満区分記号S65+S55S45S35S25S15S15- 遮熱性試験(ボーケン規格:BQE A 036準用) 試験方法 試験台から1㎝の距離に15cm×15cmの試験片を設置し、試料表面に擬似太陽光(レフランプ)を照射させたときの温度変化を熱電対温度センサーで測定します。加工品と未加工品を並べて測定後、試料位置を左右入れ替えて再度測定を行い、平均値を結果とします。 結果 1分ごとの温度データ(℃)、加工品と未加工品の温度差(℃)、グラフ JISとボーケン規格の違い JIS L 1951 ボーケン規格(BQE A 036 準用) 試料サイズ 9cm×9cm 15cm×15cm 光源 人工太陽照明灯(JIS C 8904-9 B等級以上かつ放射強度0.8kW/㎡以上のもの) レフランプ(岩崎電気 株式会社 PRF-500WD) 照射距離 50cm 30cm 試料とセンサーの距離 0.5cm 1cm または 5cm 測定条件 照射前の熱線受光体・照射30分後の熱線受光体裏面の温度をサーモグラフィで測定 1分毎に20分間試験片裏面の温度変化を熱電対温度センサーにて測定 評価方法 絶対評価(単体での試験が可能) 相対評価(比較品が必須) 評価の目安例 日傘:35%以上 20分後の加工品の温度が未加工品と比べ2℃以上下回っていること FAQ Q: JIS法とボーケン規格はどちらを実施すべきですか?A: JIS法では太陽光に近い波長の人工太陽照明灯を使用し、単体での評価が可能なため基本的にはJIS法をおすすめしております。一方、ボーケン規格は試験条件のカスタマイズが可能であり、実使用を想定した評価を行いたい場合に適しています。使用用途がテントなどの場合は生地と温度センサーを離して実施できるボーケン規格がおすすめです。Q: 繊維以外でも試験できますか?A: 可能です。ただし、JIS法ではガラスなど一部の素材では熱がこもりやすく、遮熱率がマイナスになる場合があります。Q: JISの区分記号とはなんですか?A: 遮熱率を基に性能を区分した指標です。ただし、JISでは明確な基準(遮熱性能の有無や優劣)は定められていません。なお、表示の際には遮熱率または区分記号の記載が可能です。Q: 日傘など製品の状態で実施できますか?A: 実施可能です。ただし、本試験は生地試験を基本としているため、製品試験は事前にお打ち合わせの上、条件を調整して実施します。 関連記事 No496_酷暑日対応の準備できていますか?遮熱性試験のご紹介No480_遮熱・断熱・遮光・ UVカット 4つの機能を正しく理解していますか?No. 194 遮熱性試験のJISが制定されました! お問い合わせ 東京機能性試験センター:03-5669-1415大阪機能性試験センター:06-6577-0157 お問い合わせフォームはこちら