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重金属の溶出試験(EN71-Part3)

目的

重金属の溶出試験とは、さまざまな素材の玩具・おもちゃを対象とし、人体に有害な重金属の溶出量を測定する試験です。
現在、子供が使用する玩具等から溶出する重金属の影響が話題になっています。ヨーロッパでは、玩具の安全性に関する「欧州規格 EN71」において、第3部「特定元素の移行」に金属類の経口摂取について定められています。

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「欧州規格 EN 71-3」について

対象製品

この規定には、「14歳未満の小児用として設計された玩具のうち、なめたり呑み込んだりする可能性のある部品」が適用されます。公共利用を意図した遊具やおもちゃの内燃機関式自動車などは適用されません。

対象材料

対象材料として、繊維・塗料・紙・ガラス・セラミック・金属など多岐にわたっています。

対象金属元素

対象金属元素としては、アルミニウム(Al)・アンチモン(Sb)・ヒ素(As)・バリウム(Ba)・ホウ素(B)・カドミウム(Cd)・クロム(Cr)・コバルト(Co)・銅(Cu)・鉛(Pb)・マンガン(Mn)・水銀(Hg)・ニッケル(Ni)・セレン(Se)・ストロンチウム(Sr)・スズ(Sn)・亜鉛(Zn)の17成分がありります。さらにクロムは、三価クロム(クロム(Ⅲ))、六価クロム(クロム(Ⅵ))に、スズはスズと有機スズに分類され、合計19種類の物質について溶出量の限度値が定められています。

試験方法

「欧州規格 EN 71 第3部 特定元素の移行」に基づき試験を実施します。
1. 検査は 1 色、1 素材ごとに行います。提出された試料について、規定された濃度溶液により、溶出試験を実施します。
2. まず、17 元素の分析をICP発光分光分析装置等により行い、溶出量を測定します。
3. ここで基準を超えるスズ、クロムが検出された場合、それぞれ形態別分析(三価クロム/六価クロム及び有機スズ)を実施します。

基準値

玩具材料の最大移行元素 (mg/kg)

元素区分Ⅰ区分Ⅱ区分Ⅲ
アルミニウム225056028130
アンチモン4511.3560
ヒ素3.80.947
バリウム150037518750
ホウ素120030015000
カドミウム1.30.317
三価クロム37.59.4460
六価クロム0.020.0050.053
コバルト10.52.6130
622.51567700
2.00.523
マンガン120030015000
水銀7.51.994
ニッケル7518.8930
セレン37.59.4460
ストロンチウム4500112556000
スズ150003750180000
有機スズ0.90.212
亜鉛375093846000

*EN 71-3:2019+A1:2021に基づく、2021年5月20日以降の基準値です。

玩具材料と区分

玩具材料区分Ⅰ区分Ⅱ区分Ⅲ
塗料の被膜、ワニス、ラッカー、印刷インク、ポリマー、発泡体及び類似の被膜  
ポリマー及び類似の材料(ラミネートを含むが、繊維強化に関わらず、その他の繊維は含まない)  
紙及び板紙  
繊維材料(天然或いは合成に関わらない)  
ガラス、セラミックス、金属材料  
全体が着色されているか関わらない、その他の材料(例:木材、ファイバーボード、ハードボード、骨、及び皮革)  
固形絵具、痕跡を残すことを意図した材料、又は玩具内に固形の形で現れる類似の材料(例:色鉛筆の芯、チョーク、クレヨンの芯)  
柔軟な造形用材料(造形用粘土及び石膏を含む)  
フィンガーペイントを含む塗料、ワニス、ラッカー、ペンのインク、及び玩具に使用される液体材料(例えば、スライム、シャボン玉液)  
スティックのり  

区分Ⅰ:乾いた、もろい、粉末状、又は曲げやすい材料
区分Ⅱ:液体状、又は粘性の材料
区分Ⅲ:剥離可能な材料

お問い合わせ

大阪認証・分析センター  TEL:06-6577-0031