「PFOA(ペルフルオロオクタン酸)」の規制(日本)③【改正~異性体と関連物質の追加】 2024/7/9 2024年7月5日に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。これにより、現行の化審法での規制範囲である「PFOA(ペルフルオロオクタン酸)又はその塩」から規制範囲が拡張となります。化審法の「第一種特定化学物質」は、難分解性、高蓄積性及び人又は高次捕食動物への長期毒性を有する化学物質であり、製造及び輸入の許可(原則禁止)、使用の制限、政令指定製品の輸入禁止等が規定されています。 政令の改正ポイント (1)第一種特定化学物質への指定(化審法施行令第1条関係) ➀「PFOAの分枝異性体又はその塩」を第一種特定化学物質に追加指定する。➁「PFOA関連物質」を第一種特定化学物質に追加指定する。 指定物質➀PFOAの分枝異性体又はその塩ペルフルオロアルカン酸(構造が分枝であつて、炭素数が8のものに限る)又はその塩CAS番号(参考例)・90480-55-0・15166-06-0・90480-56-1・1882109-81-0・1882109-80-9 等【参照】経済産業省資料:001178976.pdf (mhlw.go.jp)➁PFOA関連物質ペルフルオロオクタン酸関連物質●1,1,1,2,2,3,3, 4,4,5,5,6,6,7, 7,8,8-ヘプタデカフルオ ロ-8-ヨードオクタン(別名 ペルフルオロオクチル=ヨージド)[PFOI](CAS番号:507-63-1)■3,3,4,4,5,5,6, 6,7,7,8,8,9,9, 10,10,10-ヘプタデカ フルオロデカン-1-オール (別名8:2フルオロテロマー アルコール)[8:2FTOH](CAS番号:678-39-7)【参照】経済産業省資料:2023_03_s01_04.pdf (meti.go.jp)■炭素原子と直接に結合するペンタデカフルオロアルキル基(炭素数が七のものに限る。)を有する化合物であって、自然的作用による化学的変化によりペルフルオロオクタン酸又はペルフルオロアルカン酸を生成する化学物質として厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定めるものCAS番号(参考例)・376-27-2・3108-24-5・33496-48-9・1996-88-9・27905-45-9 等【参照】経済産業省資料:001178976.pdf (mhlw.go.jp) PFOIの構造式 8:2 FTOHの構造式 (2)第一種特定化学物質が使用されている製品の輸入禁止製品の指定(化審法施行令第7条関係) ・「PFOAの分枝異性体又はその塩」が使用されている下記の13種類の製品は日本への輸入が禁止となります。・「PFOA関連物質」が使用されている下記の8種類の製品は日本への輸入が禁止となります。 PFOAの分枝異性体又はその塩PFOA関連物質輸入禁止製品1.耐水性能又は耐油性能を与えるための処理をした紙2.はっ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした生地3.洗浄剤4.半導体の製造に使用する反射防止剤5.塗料及びワニス6.はっ水剤及びはつ油剤7.接着剤及びシーリング用の充塡料8.消火器、消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤9.トナー10.はっ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした衣服11.はっ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした床敷物12.床用ワックス13.業務用写真フィルム1. はっ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした生地2.消泡剤3.はっ水剤、はつ油剤、防汚剤及び繊維保護剤4.光ファイバー及びそのコーティング剤5.消火器、消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤6. はっ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした衣服7. はっ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした床敷物8. 床用ワックス (3)例外的に使用が認められる用途への指定(化審法施行令原始附則第3項関係) ・「PFOA関連物質」のうち、「8:2フルオロテロマーアルコール」及び「ペルフルオロオクチル=ヨージド」は下記の用途において例外的に使用が認められます。PFOA関連物質例外的に使用することが認められる用途期限8:2フルオロテロマーアルコール[8:2FTOH]穿刺若しくは切開を伴う方法又は人の体内に 植え込む方法で用いられる医療機器の製造に使用する合成樹脂の原料となる1-[(3・3・4・4・5・5・6・6・7・7・8・8・9・9・10・10・10-ヘプタデカフルオロデシル)オキシ]プロパ ン-2-イル=メタクリラートの製造用途令和7(2025)年12月3日ペルフルオロオクチル=ヨージド[PFOI]医薬品の製造に使用する1-ブロモ-1・1・2・2・3・3・4・4・5・5・6・6・7・7・8・8・8-ヘプタデカフルオロオクタ ン(別名ペルフルオロオクチル=ブロミド)の製造用途令和18(2036)年12月31日 (4)第一種特定化学物質が使用されている製品のうち、取扱い等に係る技術上の基準を設ける製品の指定(化審法施行令原始附則第4項関係) ・取り扱い時に国が定める技術上の基準に従わなければならない製品として、当分の間、「PFOAの分枝異性体又はその塩」及び「PFOA関連物質」が使用されている消火器、消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤が定められます。 今後のスケジュール 公布日 令和6年7月10日(予定) 施行期日 (1)①は令和6年9月10日(予定)(1)②及び(2)~(4)は令和7年1月10日(予定) 【参考】METI/経済産業省(HP):「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました 問い合わせ先 大阪認証・分析センターTEL:06-6577-0031こちらのお問合せフォームよりご連絡ください。