抗ウイルス性(JIS L 1922:繊維) 2024/3/21 抗ウイルス加工とは?繊維上の特定のウイルスの数を減少させることを目的とした加工のことです。ただし、病気の治療や予防を目的とするものではなく、ウイルスの働きを抑制するものではありません。対応国際規格はISO 18184「Textiles-Determination of antiviral activity of textile products」になります。試験方法JIS L 1922「繊維製品の抗ウイルス性試験方法」ウイルスの種類と宿主細胞:・インフルエンザウイルス(H3N2、H1N1)-MDCK細胞(イヌ腎臓由来細胞)・ネコカリシウイルス-CRFK細胞(ネコ腎臓由来細胞)・コロナウイルス(SARS-CoV-2)-VeroE6/TMPRSS2細胞(アフリカミドリザル腎臓由来細胞)1.試料(0.4g)をバイアル瓶に入れ、ウイルス液0.2mlを接種し、25℃で2時間静置する(作用)。2.洗い出し液20mlを加え試料からウイルスを洗い出し、液中のウイルス感染価(感染性ウイルス量)を、プラーク法又はTCID50法により測定する。3.下記の式①に従い抗ウイルス活性値を算出する。式①抗ウイルス活性値=log(対照試料・接種直後感染価)-log(加工試料・2時間作用後感染価)※ウイルス種、作用時間の変更、対照試料の種類などにより対照試料の感染価の減少値が1.0以上の場合には抗ウイルス活性値の算出は式②に変更となります。式②抗ウイルス活性値=log(対照試料・作用時間後感染価)-log(加工試料・作用時間後感染価)なお、一般的に対照試料には、標準布(綿)を使用します。【抗ウイルス効果】3.0>抗ウイルス活性値≧2.0効果あり 抗ウイルス活性値≧3.0十分な効果ありSEKマーク(一社)繊維評価技術協議会は繊維製品について、抗ウイルス加工のマーク認証(SEKマーク)を実施しています。試験対象ウイルスと宿主細胞:インフルエンザウイルス(H3N2)〔ATCC VR-1679〕-MDCK細胞(イヌ腎臓由来細胞)ネコカリシウイルス〔ATCC VR-782〕-CRFK細胞(ネコ腎臓由来細胞) 試験方法:JIS L 1922(プラーク法)【評価基準】抗ウイルス活性値 ≧ 3.0※加工の耐久性として、未洗濯と既定洗濯回数の両方での実施が必要であり、洗濯方法と区分ごとの洗濯回数が定められています。 抗ウイルス試験方法 JIS L 1922 問い合わせ先 機能性事業本部 大阪機能性試験センターTEL:06-6577-0157こちらのお問合せフォームよりご連絡ください。