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試験方法から探す

再帰性反射試験(高視認)

目的

近年、防犯性・安全性の観点から再帰性反射素材等を用いた高視認性衣服に注目が集まっています。

「再帰性反射素材」なかなか聞きなれない言葉ですが、非常に身近に使用されており、例として、

工事現場など夜間に屋外で作業を行う人の作業服・安全ベスト、自転車の反射材、昨今のマラソンブーム
やウォーキングブームの高まりから、ランニングやウォーキング用の衣料品等にも使用されています。
  そういった高視認性衣服等に使用されている再帰性反射素材などの性能を価するために行う試験です。

 

post_saiki_2.jpg

 

試験方法

下記ISO規格の再帰性反射性能の測定、色の測定に基づき試験いたします

 ・ISO 20471:2013 高視認性衣服-試験方法及び要求事項

 ・JIS T 81272015 高視認性安全服

①再帰性反射性能の測定

対象素材 

再帰性反射素材、複合機能素材(蛍光素材及び再帰性反射素材の両方の性質を有する素材)
 
試験手順 
試験は、2本の帯状の再帰性反射素材を100mm角の正方形になるように配置し、入射角(5˚、20˚、30˚、40˚)、
観測角(12’、20’、1˚、1˚30’)と角度を変え、合計16角度の帰反射係数を測定します(以下、測定方法概念図)。
post_saiki_1.jpg

②色の測定

 対象素材

蛍光素材、複合機能素材

 試験手順

45/0˚方式の計測器を使用し、色度座標及び輝度率を測定します。

【評価の目安】

 

表1.再帰性反射素材の最低再帰反射係数(*1)

                                        単位:cd/(lx・m2)

観測角

入射角 β1

(β2=0)

20˚

30˚

40˚

12′

330

290

180

65

20′

250

200

170

60

25

15

12

10

1˚30′

10

7

5

4

表2.複合機能素材の最低再帰反射係数(*1)

                                        単位:cd/(lx・m2)

観測角

入射角 β1

(β2=0)

20˚

30˚

40˚

12′

65

50

20

5

20′

25

20

5

1.75

5

4

3

1

1˚30′

1.5

1

1

0.5

表3.蛍光素材及び複合機能素材の彩色に関する要求事項(*1)

 

post_saiki_3.jpg

(*1)ISO 20471より引用