CLOSE

カテゴリー外

美術館・博物館のための室内環境測定

ボーケンでは、美術館・博物館のための室内環境測定を実施しています。その特徴は下記の通りです。

美術館・博物館のための室内環境測定 <特徴>

  • 大気・虫・カビの3項目(一般推奨項目)をセットで測定
  • 2回(夏・冬)/年(文化財活用センター推奨)実施
  • 簡易キットではなく、はじめから精密分析を実施するため、改めての精密分析が不要
  • 測定だけでなく、測定後の対応(燻蒸処理等)も実施

1. 現状

美術館・博物館では、全て一点物の文化財を保管しています。その文化財の現状を維持し、将来へ託すため、劣化を極力防止する必要があります。そのためには、大気・虫・カビの3項目(一般推奨項目)を確認し、美術館・博物館をクリーンに保つことが必要です。

表1.現状とボーケンの比較

現状

弱点

ボーケン

すべきことがよくわからない

何も対処しないことによる、
文化財の劣化

ボーケンにて、測定可能(大気・虫・カビ)

大気・虫・カビそれぞれ単一で
検査する試験機関は存在

バラバラに発注

セットで測定可能

大気に関しては簡易キットで
検査し、その後精密検査

深刻度がすぐにわからない

はじめから精密分析

測定のみで対応は別

対応先を探す手間がかかる

対応含め実施

2. 業界基準

大気・虫・カビのうち大気については、東京文化財研究所(※)により推奨値が示されています。東京文化財研究所では、酢酸、ギ酸、アンモニア、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドについて、下記の表2に示す濃度をのぞましい値として推奨しています。ボーケンでは、表2の物質全て、測定が可能です。
虫・カビについては、基準はありませんが、通常の状態を複数回測定し、それを基準として評価します。そのため、通常とは異なる傾向が確認された(カビが通常と比較して倍以上存在する等)場合、対応(燻蒸、発生源の除去等)を実施します。

表2.のぞましい値

汚染物質 室内推奨値
アンモニア30 ppb(22 µg/㎥)以下
酢酸170 ppb(430 µg/㎥)以下
ギ酸10 ppb(19 µg/㎥)以下
ホルムアルデヒド80 ppb(100 µg/㎥)以下
アセトアルデヒド30 ppb(48 µg/㎥)以下

※「美術館・博物館のための空気清浄化の手引き(独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所 保存科学研究センター 保存環境研究室)」参照
美術館・博物館のための空気清浄化の手引きH31版

3. 分析対象物質

ボーケンでは、大気・虫・カビ3項目をセットで測定可能です。測定するだけではなく、「測定」→「結果」→「対応」を一連で実施します。虫・カビと対応については、弊機構の提携先にて実施します。詳細は下記の通りです。

①大気

  • 何を測定?
    展示品の劣化の原因とされる酢酸、ギ酸、アンモニア、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド(ご希望により他物質についても測定可能)
  • なぜ測定が必要?
    人の汗や建造物から出る酢酸・ギ酸・アンモニアは博物館・美術館の展示品の劣化の原因となります。たとえば、酢酸・ギ酸は刀等の金属に錆を引き起こします。アンモニアは反応性が高い物質であるため、絵画や美術工芸品などの変色・劣化を引き起こします。
  • 発生源は?
    酢酸・ギ酸・アンモニアは人の汗や建造物(コンクリート等)から放散されます。

②虫

  • 何を測定?
    どんな種類の虫が何匹いるか等
  • なぜ測定が必要?
    展示品に穴が開くなど、劣化・汚れ・破損を引き起こします。
  • 発生源は?
    外からの侵入

③カビ

  • 何を測定?
    どんな種類のカビや微生物がいるか等
  • なぜ測定が必要?
    展示品にカビが生えるなど、劣化を引き起こします。
  • 発生源は?
    外からの侵入

お問い合わせ

費用や測定ポイント等詳細は打合せ後に決定いたします。
本件に関するお問い合わせは、下記までお願いします。

大阪認証・分析センター
TEL:06-6577-0031
こちらのお問合せフォームよりご連絡ください。