美術館・博物館のための室内環境測定 2024/10/28 ボーケンでは、美術館・博物館のための室内環境測定を実施しています。その特徴は下記の通りです。美術館・博物館のための室内環境測定 <特徴>大気・虫・カビの3項目(一般推奨項目)をセットで測定2回(夏・冬)/年(文化財活用センター推奨)実施簡易キットではなく、はじめから精密分析を実施するため、改めての精密分析が不要測定だけでなく、測定後の対応(燻蒸処理等)も実施 1. 現状 美術館・博物館では、全て一点物の文化財を保管しています。その文化財の現状を維持し、将来へ託すため、劣化を極力防止する必要があります。そのためには、大気・虫・カビの3項目(一般推奨項目)を確認し、美術館・博物館をクリーンに保つことが必要です。表1.現状とボーケンの比較現状弱点ボーケンすべきことがよくわからない何も対処しないことによる、文化財の劣化ボーケンにて、測定可能(大気・虫・カビ)大気・虫・カビそれぞれ単一で検査する試験機関は存在バラバラに発注セットで測定可能大気に関しては簡易キットで検査し、その後精密検査深刻度がすぐにわからないはじめから精密分析測定のみで対応は別対応先を探す手間がかかる対応含め実施 2. 業界基準 大気・虫・カビのうち大気については、東京文化財研究所(※)により推奨値が示されています。東京文化財研究所では、酢酸、ギ酸、アンモニア、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドについて、下記の表2に示す濃度をのぞましい値として推奨しています。ボーケンでは、表2の物質全て、測定が可能です。虫・カビについては、基準はありませんが、通常の状態を複数回測定し、それを基準として評価します。そのため、通常とは異なる傾向が確認された(カビが通常と比較して倍以上存在する等)場合、対応(燻蒸、発生源の除去等)を実施します。表2.のぞましい値汚染物質 室内推奨値アンモニア30 ppb(22 µg/㎥)以下酢酸170 ppb(430 µg/㎥)以下ギ酸10 ppb(19 µg/㎥)以下ホルムアルデヒド80 ppb(100 µg/㎥)以下アセトアルデヒド30 ppb(48 µg/㎥)以下※「美術館・博物館のための空気清浄化の手引き(独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所 保存科学研究センター 保存環境研究室)」参照美術館・博物館のための空気清浄化の手引きH31版 3. 分析対象物質 ボーケンでは、大気・虫・カビの3項目をセットで測定可能です。測定するだけではなく、「測定」→「結果」→「対応」を一連で実施します。虫・カビと対応については、弊機構の提携先にて実施します。詳細は下記の通りです。 ①大気 何を測定?展示品の劣化の原因とされる酢酸、ギ酸、アンモニア、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド(ご希望により他物質についても測定可能)なぜ測定が必要?人の汗や建造物から出る酢酸・ギ酸・アンモニアは博物館・美術館の展示品の劣化の原因となります。たとえば、酢酸・ギ酸は刀等の金属に錆を引き起こします。アンモニアは反応性が高い物質であるため、絵画や美術工芸品などの変色・劣化を引き起こします。発生源は?酢酸・ギ酸・アンモニアは人の汗や建造物(コンクリート等)から放散されます。 ②虫 何を測定?どんな種類の虫が何匹いるか等なぜ測定が必要?展示品に穴が開くなど、劣化・汚れ・破損を引き起こします。発生源は?外からの侵入 ③カビ 何を測定?どんな種類のカビや微生物がいるか等なぜ測定が必要?展示品にカビが生えるなど、劣化を引き起こします。発生源は?外からの侵入 お問い合わせ 費用や測定ポイント等詳細は打合せ後に決定いたします。本件に関するお問い合わせは、下記までお願いします。 大阪認証・分析センターTEL:06-6577-0031こちらのお問合せフォームよりご連絡ください。