家具の常温液体に対する表面抵抗の試験(JIS A 1531) 2026/6/17 目的 住空間やオフィス空間などに設置されている家具は、日常使用において表面に様々な液体(調味料、洗剤、アルコール、インクなど)が付着する可能性が考えられます。「家具-常温液体に対する表面抵抗の試験」はこのような液体が家具表面に付着した際、塗膜や素材が変色、膨れ、劣化などの損傷を受けずに耐えられるかを評価することを目的としています。一般的に家具は数年~数十年使用されることを想定されているかと思われます。その製品寿命を考えた場合に表面素材や表面加工の選定は非常に重要な要素となります。長く愛用される家具を企画、開発、製造する為に、常温液体に対する表面抵抗の試験による性能確認をお勧めいたします。 試験概要 家具製品または材料の表面に、試験液を染み込ませたろ紙を一定期間(数秒~数日:用途によって選択)密着させ、その後の変色や損傷の有無を5段階で評価します。 試験方法 1.円形ろ紙(直径約25mm)を試験液に30秒間浸した後、ろ紙を試験部分に置いて直ちにガラス皿をかぶせます。 試験液(例)名称試験溶液の内容酢酸44%水溶液4.4%水溶液アンモニア水10%水溶液クエン酸10%水溶液コーヒーインスタントコーヒー40gを熱湯1Lに溶かした液証券用インク証券用インク液非変性エタノール96%48%オリーブ油―※その他の試験液を使ってもよい。 2.所定の試験期間終了後にガラス皿を外し、ろ紙を取り除きます。試験期間(例)期間適用10秒間即時に除去2分間即時に除去10分間しばらく後に除去1時間食事時間程度経過後6時間仕事又は他の活動時間経過後16時間翌日(できる限り早く)24時間1日後7日間1週間後28日間長期間にわたって作用 3.表面に残った試験液を吸い取り、室内で16~24時間放置後、試験表面をまず洗浄溶液を浸した布で、次に水に浸した布で軽くこすりながら洗います。室内で30分間放置後、目視で観察します。 結果の評価 各々の試験液について、試験部分とその試験液を付けなかった表面とを比較し、次の数値による段階によって行います。評価5肉眼で見える変化がない(損傷を受けていない)。評価4色・光沢にわずかな変化がある。ただし、光源が試験表面の非常に近くを照らし、その光が観測者の目に反射して入ってくる場合にだけ認められる程度。評価3数通りの観測方向から認められるわずかなこん跡がある。例えばほどんど完全な円又は環が見える。評価2明らかに色・光沢に変化があり、又は損傷がある。評価1ひどい損傷があり(割れ・水泡・浮きなど)、表面組織が変化している。表面素材が全部もしくは部分的に除去されているか、又はろ紙が表面に付着して離れない。 試験条件(例)試験規格試験液試験期間JIS S 1031 オフィス家具-机・テーブル酢酸4.4%溶液アンモニア10%溶液中性洗剤事務用インク6時間JIS S 1032 オフィス家具-椅子JIS S 1033 オフィス家具-収納家具JIS S 1043 オフィス家具-座面高さ調節式回転椅子JIS S 1061 家庭用学習机JIS S 1062 家庭用学習いす ※家具に液体の付着跡が残った場合は、材料や表面仕上げの種類によって対処方法が異なります。使用者が適切に対処できる様に、取り扱い説明書などに適切な対処方法の記載をお勧めいたします。 関連記事 オフィス用回転椅子 座面及び背もたれの耐久性試験(JIS S 1206) – 家具-オフィス用回転椅子-座面及び背もたれの耐久性試験の試験方法 –持続垂直荷重試験 (JIS S 1205)棚板のたわみ試験(JIS S 1200) – 収納家具 棚板のたわみ試験の試験方法・評価基準について – お問合せ 上記試験に関するお問い合わせフォームはこちら 東京生活用品試験センター〒135-0001 東京都江東区毛利1丁目12番1号TEL:03-5669-1382 大阪生活用品試験センター〒552-0021 大阪市港区築港1丁目6番24号TEL:06-6577-0124