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引出しの強度・耐久性試験(JIS S 1200 7.5 引出し)

目的

引出しは、日常的に開閉されるだけでなく、収納物の重量が加わることで、引出し本体やレール、接合部には継続的に負荷がかかります。

特に、書類や日用品などを収納した状態で開閉したり、収納物を取り出す際に引出しを強く引いたり、また、繰り返し使用することによってレール部が摩耗するなどが想定されます。

こうした条件下で引出しの構造的な強度が不足している場合、引出しの割れ・変形・脱落や、開閉不良などの不具合が発生し、使用上の支障や事故につながるおそれがあります。

「JIS S 1200 7.5 引出し」では、引出しの安全性と信頼性を確認するために、複数の試験を規定していますが、ここでは引出し本体の評価である強度・耐久性試験を紹介します。

試験方法

引出しの強度試験(7.5.2)

引出しの強度試験は、収納物を入れた状態などを想定し、引出しに荷重を加えたときに、引出しの構造部材や接合部が破損しないかを確認する試験です。

引出しは、前板・側板・背板・底板など複数の部材で構成されており、さらにレールやガイド機構によって収納ユニットに支持されています。そのため、強度不足がある場合は、部材の割れや接合部の外れ、レール支持部の破損などが発生することがあります。

まず、試験体を水平な床に設置し、床上で移動しないようベース部をストッパに当てます。

引出しを、その長さ内法(奥行き)の3分の1、少なくとも100㎜が収納ユニットの内部に残る位置まで引き出し、引出し前板上端の一つのコーナー部に規定の垂直荷重を10秒間、10回加えます。(引出しに落下防止ストッパがある場合、全開した状態で試験します。)

推奨荷重

試験区分レベル1レベル2レベル3次のステップ増分
推奨垂直荷重(N)100200300100
(試験全景)
(荷重箇所)

判定目安

各部に破損、緩み、機能に影響する変形等の異常がないことを確認します。

引出しの耐久性試験(7.5.3)

引出しの耐久性試験は、引出しを繰り返し開閉することで、長期間使用した場合でも機能を維持できるかを確認する試験です。

収納家具の引出しは日常的に使用されるため、使用回数の増加に伴い、レール部の摩耗やガタつき、部材の緩みなどが発生することがあります。耐久性試験では、こうした状況を模し、試験後も引出しが正常に動作することを確認します。

まず、試験体を水平な床に設置して、床上で移動しないようベース部をストッパに当てます。

引出しの前板状端部に規定の重量のおもりを載荷し、ストッパのある引出しについては、ストッパに衝撃を加えない位置、ストッパのないものについては、引出しの長さ内法(奥行き)の3分の1、少なくとも100㎜が収納ユニットの内部に残る位置まで引き出すサイクルを規定の回数ゆっくりと繰り返します。

推奨サイクルと推奨荷重

試験区分レベル1レベル2レベル3次のステップ増分
推奨サイクル(回)20,00040,00080,000前欄の2倍
推奨荷重(kg/dm30.20.350.5+0.15

判定目安

各部に破損、緩み、機能に影響する変形等の異常がないことを確認します。

活用事例

ボーケンでは、引出しの強度・安定性試験は次のような製品で多数ご活用いただいています。

  • 戸棚(引出し付き収納ユニット)
  • 飾り棚(引出し付き)
  • 本棚(引出し付き)
  • チェスト
  • 収納キャビネット

引出しは使用頻度が高い部位であるため、強度と耐久性を評価することで、製品の信頼性向上や事故リスク低減につながります。

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