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防ダニ性試験(JIS L 1920)|繊維製品・寝具のダニ対策評価

概要

本ページでは、JIS L 1920に基づく防ダニ性試験について、試験の目的、評価項目(忌避性能・増殖抑制性能・通過防止性能)、各試験方法の概要および評価基準などをわかりやすく解説します。繊維製品・寝具・インテリア製品の防ダニ性能評価や、防ダニ加工マーク取得を検討されている企業様に向けた内容です。

防ダニ性試験とは

防ダニ性試験は、繊維製品や寝具に対して、ダニの侵入、忌避、増殖(繁殖)をどの程度抑制できるかを評価する試験です。これらの性能評価は、日常生活におけるダニ対策を目的とした製品の性能確認として、快適で清潔な使用環境への配慮を謳う製品で広く実施されています。
ボーケンは、JIS L 1920(繊維製品の防ダニ性試験方法)に基づく試験の受託機関であり、防ダニ加工マーク制度を実施・運用するインテリアファブリックス性能評価協議会から認定された指定検査機関として、「忌避加工」および「増殖抑制加工」に関する試験を実施しています。

試験の目的

防ダニ性試験では、製品の用途や構造に応じて、以下の性能を評価します。
・忌避性能:ダニの侵入を防ぐ(寄せ付けない)性能です
・増殖抑制性能:ダニの繁殖を抑制する性能です
・通過防止性能:ダニの通過を防ぐ構造的な性能です

対象となる製品

以下のような繊維製品・生活用品に適用できます。
・ふとん、枕、マットレス
・ベッドパッド、敷きパッド
・カーペット、ラグ
・ソファ、クッション
・ペット用品

上記以外にも、ダニ対策を目的とした製品の評価については、お気軽にご相談ください。

防ダニ性試験の試験方法(JIS L 1920)

JIS L 1920 では、製品や目的に応じて下記の試験方法により防ダニ性を評価します。

試験項目試験方法対象製品

忌避試験

侵入阻止法カーペット、ふとん側地、カバー・シーツ類、毛布など
ガラス管法A法わた(綿、羊毛、合成繊維など)
B法わた(羽毛)

増殖抑制試験

A法カーペット、ふとん側地、カバー・シーツ類、毛布など
B法ふとんわたなど
     通過防止試験

カーペット、ふとん側地、カバー・シーツ類、毛布など

①忌避試験

ダニが試料に接触または侵入するかどうかを評価する試験です。試験結果から忌避率(%)を算出します。 忌避率は、試料にダニが近づきにくい程度を示す数値であり、数値が高いほどダニの侵入を抑制する効果が高いことを意味します。

a) 侵入阻止法

試験片(直径約4cm)をシャーレ(小)に敷き詰め、誘引用飼料0.05gを中央部分に置きます。ダニ培地(10,000匹相当分)をシャーレ(大)に均一にばらまき、シャーレ(大)の中央にシャーレ(小)を重ねて置きます。これを25±2℃,75±5%RH、暗条件で静置します。24時間後、シャーレ(小)内への侵入ダニ数を計数し、下記の式に従い忌避率を算出します。

忌避率(%)=
(無加工試料の侵入ダニ数-加工試料の侵入ダニ数)/無加工試料の侵入ダニ数×100

防ダニ性試験 JIS L 1920 侵入阻止法の概略図

b) ガラス管法

ガラス管(径2cm×長さ10cm)の一端に粘着テープを貼り、誘引用飼料0.01gをガラス管に入れ、粘着テープに均一に付着させます。ダニ計数用のわたをガラス管に入れ、A法は試料0.4g、B法は試料0.08gを2cmになるように詰めます。ガラス管の他端から4cmまでの間にダニ培地(10,000匹相当分)を入れ、高密度織物で口を塞ぎ、25±2℃,75±5%RH、暗条件で静置します。48時間後、誘引ダニ数(粘着テープ、誘引用飼料及びダニ計数用わたのダニ数)を計数し、下記の式に従い忌避率を算出します。

忌避率(%)=
(無加工試料の侵入ダニ数-加工試料の侵入ダニ数)/無加工試料の侵入ダニ数×100

防ダニ性試験 JIS L 1920 ガラス管法の概略図

②増殖抑制試験

試料上でのダニの繁殖状況を確認する試験です。試験結果から増殖抑制率(%)を算出します。増殖抑制率は、試料上におけるダニの繁殖状況を数値化した指標で、数値が高いほどダニの増殖を効果的に抑えていることを示します。
A法は、試験片(直径4cm)をシャーレ(小)に敷き詰め、B法は、試料1gをサンプル管びんに詰めます。接種用ダニ培地0.1g(50~80匹相当分)をばらまき、25±2℃,75±5%RH、暗条件で静置します。4~8週間後、生存ダニ数を計数し、下記の式に従い増殖抑制率を算出します。

増殖抑制率(%)=
(無加工試料の生存ダニ数-加工試料の生存ダニ数)/無加工試料の生存ダニ数×100

防ダニ性試験 JIS L 1920 増殖抑制試験の概略図

③通過防止試験

試料を通過してダニが侵入するかどうかを確認する試験です。通過したダニの数をカウントし、通過防止性能を評価します。ダニ通過数は、試料を通過したダニの数を示すもので、通過数が少ないほどダニの通過を防止する効果が高いと評価されます。
試験方法は、ガラス管の開口部に試験片を取り付け、その上面をラップフィルムで被覆します。ダニ培地(ダニ数約10,000匹)を投入後、もう片方の開口部にろ紙を接着し密封します。24時間後に試験片から這い出してきたダニの数をラップフィルム越しに観察します。

防ダニ性試験 JIS L 1920 通過防止試験の概略図

防ダニ性試験の評価基準
(インテリアファブリックス性能評価協議会基準)※

忌避率または増殖抑制率が50%以上であること
※各品目とも、定められた耐久性処理(加熱、UV照射、洗濯処理)を行った試料について
 指定されている試験方法の内のいずれかの基準を満たすことが必要です。

※インテリアファブリックス性能評価協議会基準に規定される品目と試験項目

品目

試験項目
忌避試験増殖抑制試験
カーペット侵入阻止法A法
ふとん中わたガラス管法B法
側地侵入阻止法 
シーツ・カバー類侵入阻止法 

お問い合わせ・試験依頼について

試験依頼や試験内容の詳細、費用、必要サンプル量などについては、お気軽にお問い合わせください。製品用途に応じた試験方法の選定についてもご相談いただけます。

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