抗ウイルス加工剤の抗ウイルス性試験(抗技協法)|SIAA基準対応
抗ウイルス加工剤とは?(抗ウイルス剤・消毒剤との違い)
抗ウイルス加工剤(抗ウイルス加工薬剤)とは、繊維製品やプラスチック製品などの対象物に抗ウイルス性能を付与するために使用される加工用薬剤です。業界では「抗ウイルス剤」と呼ばれることもありますが、本ページでいう抗ウイルス剤とは、製品へ加工することを目的として設計された加工剤を指します。一般的な抗ウイルススプレーや消毒剤、除菌剤とは用途や求められる性能が異なります。
抗ウイルス加工剤には、対象物へ均一に加工するための分散性や加工適性に加え、使用中も抗ウイルス性能を維持するための耐久性や持続性などが求められます。そのため、製品の用途や加工方法に応じて適切な加工剤を選定することが重要です。本試験では、このような抗ウイルス加工剤そのものの性能を評価し、製品開発や加工条件の検討に活用できます。
抗ウイルス性試験(抗技協法)とは?
抗ウイルス性試験(抗技協法:抗ウイルス加工剤)とは、一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA)が定める抗ウイルス加工剤試験であり、製品へ加工する前の抗ウイルス加工剤そのものの性能を評価します。そのため、製品開発段階で加工剤の有効性を確認できます。加工剤の段階で評価することで、加工剤の性能比較や配合条件の検討、製品加工前のスクリーニングなどに活用されています。
なお、本試験は製品加工用の抗ウイルス加工剤を対象とした評価方法であり、消毒剤・除菌剤・スプレー製品などの評価には適用できません。
抗ウイルス性試験(抗技協法)の対象製品
本試験は、以下のような抗ウイルス加工剤を対象としています。
- 繊維用抗ウイルス加工剤
- 樹脂・プラスチック用抗ウイルス加工剤
- 塗料・コーティング加工剤
- その他、各種製品への加工に使用する抗ウイルス加工剤
※加工製品ではなく加工剤自体を評価する試験です。
加工製品については、製品の材質や用途に応じた試験方法をご利用ください。
- 繊維製品
→JIS L 1922・ISO 18184 - プラスチック製品、金属製品、セラミックス製品、樹脂、フィルムなど
→ISO 21702
試験方法
抗ウイルス加工剤を所定の濃度で調製し、
試験ウイルスと接触させた後、感染価を測定して抗ウイルス性能を評価します。
試験対象ウイルスと宿主細胞
- インフルエンザウイルス(H3N2)〔ATCC VR-1679〕 – MDCK細胞(イヌ腎臓由来細胞)
- ネコカリシウイルス〔ATCC VR-782〕 – CRFK細胞(ネコ腎臓由来細胞)
加工剤の濃度
800 μg/mL
試験条件
25℃で24時間静置
試験の流れ
- 試験試料を800 μg/mLとなるよう水へ溶解する。
- 試験ウイルス液を添加し十分攪拌する。
- 25℃で24時間静置する。
- プラーク測定法によりウイルス感染価を測定する。
- 抗ウイルス活性値を算出する。
抗ウイルス活性値とは?
抗ウイルス活性値は、加工剤によるウイルス感染価の低減効果を示す指標です。
算出式
抗ウイルス活性値 =
log(24時間後の対照試料の感染価) − log(24時間後の加工試料の感染価)
※logは常用対数(log10)を示します
判定基準
抗ウイルス活性値 2.0以上
※抗ウイルス活性値2.0とは、対照試料と比較してウイルス感染価が1/100になったことを意味します。
抗ウイルス活性値のイメージ
対照試料:10⁶ → 試験試料:10⁴
ウイルス感染価が1/100に減少 → log 102 = 2.0
従って、抗ウイルス活性値は2.0となります。
抗ウイルス活性値3.0であれば、対照試料と比べウイルス感染価が1/1000であることを意味します。
SIAAマーク試験に対応
本試験は、SIAAマーク制度において、抗ウイルス加工剤の性能評価方法として採用されています。
SIAAマークは、抗ウイルス性能、安全性、品質管理の基準を満たした製品に表示される認証マークです。
ボーケンでは、SIAAマーク登録に必要な抗ウイルス性試験を実施しています。
試験のご依頼について
試験をご依頼の際は、以下の情報をご提示ください。
- 加工剤の種類と用途(繊維用途・樹脂用途・塗料など) ※開示可能な範囲で可
- 希望する試験ウイルス種
- SIAAマークの取得希望の有無
▶依頼書はこちら
※費用や納期は試験方法および数量により異なります。
FAQ(よくあるご質問)
| Q. | どのような加工剤が試験対象ですか? |
| A. | 繊維、プラスチック、金属、塗料、コーティングなど、製品に抗ウイルス性能を付与するための加工剤が対象です。 |
| Q. | 加工製品はこの試験で評価できますか? |
| A. | できません。本試験は加工剤を対象とした試験です。加工製品はJIS L 1922・ISO 18184(繊維製品)やISO 21702(プラスチック、金属、セラミック製品)など、製品材質に応じた試験方法で評価します。 |
| Q. | どのウイルスで評価しますか? |
| A. | インフルエンザウイルス(H3N2)及びネコカリシウイルス(ノロウイルス代替ウイルス)を使用します。 |
| Q. | 抗ウイルス性能の基準値はありますか? |
| A. | SIAAマークの登録基準では、抗ウイルス活性値が2.0以上であることが求められています。 |
| Q. | SIAAマーク取得のための試験は実施できますか? |
| A. | はい。本試験はSIAAマーク登録のための抗ウイルス加工剤の評価方法として採用されています。ボーケンでは、本試験を実施しています。 |
| Q. | 抗ウイルス加工剤試験(抗技協法)に適合した加工剤を使用すれば、加工製品にSIAAマークを表示できますか? |
| A. | いいえ。抗ウイルス加工剤試験(抗技協法)は加工剤の性能を評価するための試験です。加工製品にSIAAマークを表示するには、製品材質や用途に応じた抗ウイルス性試験を実施し、SIAAの登録基準を満たす必要があります。 |
| Q. | 抗ウイルス性のSIAAマークを取得するにはどうすればいいですか? |
| A. | SIAAマークの取得には、性能試験を実施した後、試験報告書、製品仕様書、品質管理資料などを添えて申請します。ボーケンでは性能試験の実施や申請に関する相談も承っています。 |
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お問い合わせ
大阪機能性試験センター:06-6577-0157
