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ピリング試験(JIS L 1076)(関連規格:ISO 12945-1 / 12945-2)

目的

繊維製品の着用や洗濯などの摩擦によって、生地表面が毛羽立ち、絡み合って、毛玉が発生することがあります。この毛玉のことをピルといい、この現象のことをピリングといいます。生地が摩擦による毛羽立ちや毛玉の発生のしやすさの度合いを評価する為に行う試験です。

背景

ウールなどの天然繊維では毛玉はちぎれて脱落してしまいますが、ポリエステルやアクリルなどの合成繊維ではいちどできた毛玉は脱落せず、生地表面に残り続けます。

現代の衣料品は合成繊維の普及により毛玉が発生しやすいリスクを抱えている為、毛玉のできやすさの度合い評価が重要となっています。

試験方法

「JIS L 1076 織物及び編物のピリング試験方法」に基づいて試験を実施します。

ピリング試験にはA法からJ法まで試験方法がありますが、一般的によく用いられるA法(ICI形試験機を用いる方法)について説明します。

100mm×120mmの試験片をたて方向及びよこ方向に2枚ずつ調整し、ピリング試験用ゴム管に巻きつけます。

ゴム管に巻いた試験片を4個1組としてICI形試験機の回転箱に入れ、通常、織物なら10時間、編物なら5時間回転させます。

試験片をゴム管から取り外し、試験片とピリング判定標準写真とを比較して、ピリングの発生の程度を等級判定します。

等級判定は1級(ピルが著しく目立つ状態)から5級(ピルが発生していない状態)です。

試験結果例

試験項目試験結果
ピリング試験4.5級

評価基準

こちらからボーケン基準がご覧いただけます。物性試験の「ピリング」の項目をご参照ください。

試料サイズ

こちらから試料のサイズをご確認いただけます。物性試験の「ピリング」の項目をご参照ください。

FAQ(よくあるご質問)

Q1.ピリング試験には、A法(ICI形試験を用いる方法)以外の試験方法はありますか?
A1.

A法(ICI形試験を用いる方法)以外に下記の試験方法があります。
B法(TO型試験機を用いる方法)
C法(アピアランス・リテンション試験機試験機を用いる方法)
D法(ランダムタンブル試験機を用いる方法)
I法(ピリング・ボックス法)
J法(修正マーチンデール法)

  
Q2.ピリングの結果の良くするにはどうしたらいいですか?
A2.下記の改良アプローチなどがあります。
抗ピル性のある繊維を使用する。
糸の撚りを強くして繊維を抜けにくくする。
密度を高くし、織り目や編み目を詰める。
生地表面を毛焼きする。
樹脂加工を施して繊維の動きを抑える。

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