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マットレス及びボトムの耐久性試験、垂直荷重試験(JIS S 1102)

目的

私たちが日々の睡眠に使用するマットレスは繰り返し使用により徐々にへたりが生じますが、その程度はマットレスの種類や使用状況によっても異なります。その様な中へたりが早いと申し出につながる恐れがあり、また、スプリングマットレスを使用中にスプリング先端が布を突き破って表面に飛び出してしまうと、重大事故に繋がる可能性があります。ボーケンでは、「JIS S 1102 住宅用普通ベッド」に基づく「マットレス及びボトムの耐久性試験」「垂直荷重試験」により、マットレスのへたりをはじめとした耐久性の評価を行っています。

マットレス及びボトムの耐久性試験(JIS S 1102)

マットレスの繰り返し使用を想定して加圧後、へたり量や各部の異常の有無を確認します。

試験方法

マットレスを試験台の上に載せ、加圧板の長径をマットレスの幅方向と平行にして測定位置に置き、5Nの荷重を加えた位置を起点として1,000Nの荷重をかけたときまでの距離を往復するように試験機を調整後、160±10回/minの速度で80,000回繰り返し加圧し、マットレスの異常の有無を確認します。途中、200回、10,000回、80,000回におけるへたり量(200回:d1、10,000回:d2、80,000回:d3)を測定します。
なお、ボトムとマットレスがセットになっている場合は、ボトムの上にマットレスを載せた状態で本試験を行い、80,000回繰り返し加圧後にボトムの異常の有無を確認します。

試験の様子

要求性能

項目性能
マットレスの耐久性a) へたり量のd1、d2、d3は、いずれも40mm以下とする。
b) 80,000回の加圧試験後、次の異常があってはならない。
 1) 表地のずれ、ほつれ、破れなど。
 2) 詰め物の移動、落ち込み、外れなど。
 3) ばねの折れ、外れなど。
ボトムの耐久性a) 表地のずれ、ほつれ、破れなどがない。
b) 割れ、折れなど、実用上支障のある欠点が生じない。

垂直荷重試験(JIS S 1102)

マットレス及びボトムの耐久性試験と並行して、一定荷重間(150N~350N及び800N~1,000N)におけるマットレスの沈み込み量(たわみの増加量)を荷重たわみ線図より算出します。

試験方法

マットレス及びボトムの試験において、0回、200回、10,000回、80,000回ごとの荷重たわみ線図から、次の式によってたわみの増加量D1及びD2(mm)を求めます。
  D1=δ350-δ150
  D2=δ1000-δ800
  ※ここで、δ150:150N負荷時のたわみ量(mm)
       δ350:350N負荷時のたわみ量(mm)
       δ800:800N負荷時のたわみ量(mm)
       δ1000:1,000N負荷時のたわみ量(mm)

荷重たわみ線図
項目性能
垂直荷重試験たわみの増加量は、D1が45mm以下、D2が5mm以上とする。

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