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自動車部品のVOC測定法試験(JASO M 902及びM 903、ISO12219、その他規格)

概要

自動車の車内は、一般住宅や事務所などと同様に高気密な「室内」とみなせます。自動車内では、シート、フロアマット、ドア内張、ハンドル、ダッシュボードなどに様々な樹脂部品が使用されており、中にはVOCの放散が懸念される部品もあります。そのため、自動車内でもいわゆる「シックハウス症候群」と同じような症状が引き起こされる可能性があり、国内外の自動車関連団体や各社メーカーごとに自動車の内装向けにVOCの放散に関する規格を設けています。試験は、サンプリングバッグと呼ばれる容器に製品やそれをカットした試験片を入れ、この容器内の温度を車室内で想定される温度に加温、一定時間後にサンプリングバッグ内に放散したVOCを測定します。一般住宅向けに実施する小形チャンバー試験と試験条件が異なり、駐車中など長時間密閉状態になる自動車内という環境を想定した、高温・換気無しの条件が定められています。

対象アイテム

シート類/フロアマット/天井・ドアの内張/ダッシュボード及びインストルメントパネル/接着剤・塗料など

測定物質例

アルデヒド類
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなど

VOC類
トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、テトラデカン、フタル酸類、TVOC(トルエン換算値)など

この他ご要望に合わせて測定物質を変更することも可能です。お気軽にお問い合わせください。

試験方法

公益社団法人自動車技術会が発行する「自動車部品 揮発性有機化合物(VOC)放散測定方法」(内装材:JASO M 902、車室内部品:JASO M 903)、国際規格(ISO12219-2、-9)、その他自動車メーカー規格※に準拠したサンプリングバッグによる試験が実施可能です。
※自動車メーカー規格については、条件を指定いただき実施となります。

検体は既定の大きさにカットして試験実施する方法とカットせず製品(部品)状態で試験実施する方法の2通りがあり、規格ごとに指定されています。検体をカットしない場合、その分加温処理を行う大きな設備が必要となります。ボーケンでは、24ⅿ³の大型チャンバー室(床3.52m×2.84m・高さ2.40m)を使用しての試験実施が可能なため、インストルメントパネルなど大きいアイテムもご対応可能です(大型チャンバーの昇温温度は50℃までとなります)。

サンプリングバッグ法
大型チャンバー室

試験条件

サンプリングバッグのサイズ:恒温槽使用:10L~50L・大型チャンバー:50L~応相談
温度範囲:40℃~90℃(大型チャンバー室使用の場合、最大は50℃となります)
その他処理時間など、ある程度ご要望の条件でご対応可能です。

測定方法

測定対象 捕集方法 測定機器
カルボニル化合物 DNPH捕集管 高速液体クロマトグラフ(HPLC)
VOC類 Tenax捕集管 加熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析計(TD-GCMS)

車室内VOC低減に対する自主取組み(日本自動車工業会)

揮発性有機化合物室内濃度指針値
(括弧内は25℃のときの換算値)
発生源の例
ホルムアルデヒド100 μg/m3 (0.08 ppm)合板、PB、接着剤、防腐剤等
アセトアルデヒド48 μg/m3 (0.03 ppm)接着剤、防腐剤等
トルエン260 μg/m3 (0.07 ppm)接着剤、塗料等
キシレン200 μg/m3 (0.05 ppm)接着剤、塗料等
エチルベンゼン3800 μg/m3 (0.88 ppm)接着剤、塗料等
スチレン220 μg/m3 (0.05 ppm)スチレン系樹脂を使用した断熱材等
テトラデカン330 μg/m3 (0.04 ppm)灯油、塗料等
フタル酸ジ-n-ブチル17 μg/m3 (1.5 ppb)塗料、接着剤の可塑剤
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル100 μg/m3 (6.3 ppb)壁紙(PVC製)等の可塑剤

※ 厚生労働省の室内濃度指針値に準拠した内容だが、パラジクロロベンゼン、ダイアジノン、フェノブカルブ、クロルピリホスの4成分については、住宅特有の成分であるため自主取組みからは除外されている。

試料の梱包方法

測定対象物質が試料から揮散することを防ぐことと、輸送・保管中に他の荷物・試料から移染してしまうことを防ぐために、上記のようにしっかりと梱包してください。

お問い合わせ

大阪認証分析センター
〒552-0021 大阪市港区築港1丁目6番24号
TEL:06-6577-0031