CLOSE

法律・表示等の知識を学ぶ

洗濯処理の記号

目的

洗濯絵表示における たらいの図は家庭での洗濯処理方法を表しています。誤った洗濯処理を行うと、製品の縮みや色落ちなどの品質不具合の原因となるため、対応する試験条件に基づき、正しい記号の意味を理解して選定を行うことが重要です。洗濯表示の適正化は、表示不適合やクレームの防止だけでなく、製品品質への信頼性向上にもつながります。

洗濯処理 (JIS L 1930)

家庭洗濯等取扱い表示(洗濯絵表示)は、製品を家庭で洗濯した際に、縮みや変形、色落ちなどの品質トラブルが生じないことを消費者に正しく伝えるための重要な品質情報です。
洗濯処理記号は、“JIS L 1930繊維製品の家庭洗濯試験方法”により、実際の家庭洗濯条件を再現した洗濯試験方法と対応しています。記号の違いは洗濯温度や機械力、洗浄の強さといった条件の違いを示しています。

JIS L 1930の洗濯処理は製品だけでなく、生地に対する性能評価にも使用できます。
表示する絵記号に対応した耐洗濯性試験を実施することで、試験結果に基づき合理的に取扱い表示を決定することができます。
(例:絵記号「141」 → 試験方法「C4M」)

関連記号

基本の記号

家庭用洗濯処理は おけ の形で表します。

付加記号

温度

記号内の数字は上限の洗濯処理温度を表します。

 

処理

記号の下の一本線は「弱い処理」、二本線は「非常に弱い処理」、線がないものは「通常の処理」を表します。

禁止

記号に重ね書きした×印は禁止を表します。

 

洗濯処理記号の詳細

記号番号 記号 洗濯処理 事前検査の確認方法 JIS L 1930
洗濯条件 C形試験方法(a) A形試験方法(a) B形試験方法(a)(d)
190 洗濯記号 液温は、95℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 洗濯温度92℃(b) でノーマルかくはん 9N
170 洗濯記号 液温は、70℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 洗濯温度70℃でノーマルかくはん 7N
160 洗濯記号 液温は、60℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 洗濯温度60℃でノーマルかくはん 6N
161 洗濯記号 液温は、60℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理ができる。 洗濯温度60℃でマイルドかくはん 6M
150 洗濯記号 液温は、50℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 洗濯温度50℃でノーマルかくはん 5N
151 洗濯記号 液温は、50℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理ができる。 洗濯温度50℃でマイルドかくはん 5M
140 洗濯記号 液温は、40℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 洗濯温度40℃でノーマルかくはん C4N 4N
141 洗濯記号 液温は、40℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理ができる。 洗濯温度40℃でマイルドかくはん C4M 4M
142 洗濯記号 液温は、40℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができる。 洗濯温度40℃で非常にマイルドな(c)かくはん C4G 4G
130 洗濯記号 液温は、30℃を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができる。 洗濯温度30℃でノーマルかくはん C3N 3N
131 洗濯記号 液温は、30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理ができる。 洗濯温度30℃でマイルドかくはん C3M 3M
132 洗濯記号 液温は、30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができる。 洗濯温度30℃で非常にマイルドな(c)かくはん C3G 3G
110 液温は、40℃を限度とし、手洗いによる洗濯処理ができる。 洗濯温度40℃で手による非常にマイルドなかくはん(e) C4H 4H
111 液温は、30℃を限度とし、手洗いによる洗濯処理ができる。 洗濯温度30℃で手による非常にマイルドなかくはん(e) C3H 3H
100 洗濯処理はできない。

a) 試験方法は、JIS L 1930のA形(ドラム式)、B形(アジテータ式)及びC形(パルセーター式)による。

b) A形洗濯機の上限温度

c) A形及びC形の被洗物に与える洗濯機械力(JIS L 1930の付属書JA参照)は、ほぼ相関が取れている。ただし、B形は相関関係が不明のため、記号との対応は注意が必要である。

d) 手によるジェントルかくはんは、押し洗い、振り洗い又はつかみ洗いによる。

【参考】C形試験方法の洗濯機(パルセーター式)の処理条件

方法
No.
洗 濯すすぎ1すすぎ2
水温
表示水量
L
洗い時間
脱水時間
表示水量
L
すすぎ
時間
脱水時間
表示水量
L
すすぎ
時間
脱水時間
C4N40±34015340234027
C4M40±3406340234023
C4G40±340334023402≦1
C3N30±34015340234027
C3M30±3406340234023
C3G30±340334023402≦1
C4H40±354625422542≦1
C3H30±354625422542≦1
注記:C4H・C3Hは模擬手洗いを表す。
 

加工・素材別の表示記号

繊維の素材や施されている加工によって、適切な洗濯処理の方法(記号)は異なります。
記号を選定する際は、以下解説ページをご参照ください。

【取扱い表示記号の選び方】洗濯処理

よくあるご質問

Q.手洗い処理(C4H/C3H)の試験依頼は、実際に手で洗っていますか?
A.手洗いは行っておりません。JIS L 1930では模擬手洗いとして、洗濯機での試験方法が規定されています。実際に手で洗う試験を行いたい場合は、旧絵表示で適用されていた、JIS L 0217 の 106法で実施することは可能です。
  
Q.液温40℃と30℃の使い分けはどうしたら良いですか?
A.一般的には、通常の衣料品は40℃、デリケートな衣料品は30℃を選択します。
特に、毛・絹・アセテートなどの素材は、30℃を選択することで縮みや風合いの変化などのダメージを抑えられる場合があります。また、色落ちしやすい製品についても、30℃を選択することで色落ちを軽減できる場合があります。
洗濯による縮みや変色などのリスクが懸念される製品については、表示を決定する前に耐洗濯性試験を実施し、適切な液温を確認することをおすすめします。
  
Q.50℃以上の液温の記号は何に使いますか?
A.50℃以上の液温表示は、主にヨーロッパで一般的に使用されているA形洗濯機(ドラム式洗濯機)での洗濯を想定した記号です。A形洗濯機には加温機能が備わっているため、50℃以上の高温で洗濯することができます。そのため、このような洗濯機が普及している国・地域では、50℃以上の液温表示が使用される場合があります。
一方、日本で一般的に使用されているC形洗濯機(パルセータ式・縦型洗濯機)は、高温の給水を想定した設計ではなく、高温水を使用すると洗濯機の故障や不具合の原因となる場合があります。そのため、日本向けの表示では40℃以下の液温記号を使用するのが一般的です。
  
Q.洗濯処理の強さはどのように選んだらよいですか?
A.洗濯処理の強さは、製品の耐久性や消費者の使用・洗濯頻度を考慮して選択します。
例えば、スポーツ用Tシャツのように汗をかき、着用後に頻繁に洗濯される製品は、通常の洗濯処理に対応できるよう「140」を選択することが望ましいです。
一方、薄手のブラウスや装飾が付いた製品など、洗濯時のダメージを受けやすいものは、機械作用を弱めた「142」や「132」などを選択し、生地や装飾品へのダメージを軽減します。
洗濯処理を選定する際は、企画段階で消費者の使用状況や洗濯方法を想定し、その使用に耐えられる製品仕様と適切な取扱い表示を設定することが理想です。
また、判断に迷う場合は、耐洗濯性試験を実施して製品への影響を確認することをおすすめします。

関連ページ

お問合せ